2003年02月12日(水) |
酒に弱い人はアルツハイマー病に成りやすい |
以前ここでアルツハイマー病と痴呆の違いを書いたことがある。ここではこの違いを省略したい。レーガン大統領は、94年にアルツハイマー病であることを公表した。アメリカのように近代医学が発達した国で、レーガン元大統領の症状の進行を止めることが出来ないのだ。ナンシー婦人はインタビューで「元大統領は、もはや夫人のことさえ分からなくなっているようだとして『思い出を語り合えないのが、アルツハイマーの最もつらいところ』と語っている」(8日 読売から)レーガン税制を始め今なおアメリカ国民に人気の高いレーガン氏が、ナンシー婦人も見分けられないと言うから悲しいことだ。 酒に弱い人は、活性酸素などによる酸化のダメージを受けやすく「酒に弱い人は強い人よりアルツハイマー病に1・6倍なりやすいとの研究結果を発表しており、今回はその仕組みの一端を明らかにした」(1月29日読売・日本歯科大老人病研究所)詳しくはここで記述できないが、アルコールを分解する遺伝子がアルツハイマー病の発症を抑える可能性があることを突き止めたという。ただここまで分かっても我々には何の意味もない。参考になったことはビタミンEがアルツハイマーの予防になるようだ。人間としての尊厳を保つ意味で、痴呆とアルツハイマーにはなりたくないものだ。
一年少々前、宝石店の女子店員五名が焼き殺された事件があった。この紙面で死亡した一人一人の名前を記述して哀悼の意を表した。母を、娘を、妻を失った遺族らの心の傷は癒えることはないだろう。自己の物欲のために五人の女性を縛り上げ、ガソリンをかけて焼き殺す、これほどの人命軽視の行動はないだろう。人の命を何だと思っているのだ! 青森でも同じような事件が01年5月に起こった。消費者金融「武富士」弘前支店が放火され、5人が焼死、4人が重軽傷を負ったものだ。昨日のトップニュースは、この被告(44)に対する死刑の判決であった。「犯行の結果は重大で被告の生命をもって償わせるのが相当」(12日 読売から)としたのである。判決によれば、借金60万円の返済に困り武富士に押し入ったものだ。わずか60万円のために九人もの人達を死傷させる、この行動も人命軽視の最たる行動であろう。 昨年の12月4日に死刑反対に関する概要を記述した。どんな事件が起ころうとも国家権力が人の命を絶つ(死刑)ことは出来ないとする思想だ。今回ような事件が起きると、死刑存続派の勢いが増すことになる。しかし、この男一人死刑にしても何も変わらない。人命軽視の思想こそ、このような事件を起こす犯人なのだ。
|