『日々の映像』

2003年01月12日(日) 英国の世論

 時折、英国の世論調査を見ることがある。英国民の指導者に対する態度が実に厳しい。英BBCラジオが実施した「国外追放に価する英国産の悪党」を選ぶ投票が行なわれる。投票当初ブレア首相が過半数を占める勢いになり、面白みにかけるためブレア首相を候補から除外したという。こうして第1位に選ばれたのがブレア首相婦人で31%、2位は英在住のイスラム過激派指導者マスリ師の25%、チャールズ英皇太子も13%で国外追放候補の4位に選ばれている。1位となったブレア首相のシェリーさんは、「不動産取引を詐欺師に依頼していたことが暴露され、涙の釈明会見に追い込まれた」(1月4日 毎日から)というものの違法行為で逮捕された訳でない。それでも、この投票に参加した人1万5000人の31%の人が「国外追放に価する悪党」と断じている。英国の世論は実に厳しい。
 イラク攻撃に関する調査も出ていた。英国の与党である労働党の地方支部長の89%が「武力行使を認める新たな国連安保理決議を経ずにイラク攻撃をすべきでない」(1月13日 朝日から)と答えている。イラクの大量破壊兵器の決定的な証拠が見付かっていない。新たな国連決議(イラク攻撃)の見通しがあるのか。湾岸の米軍は2月末で5万人体制となる。

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石田ふたみ