『日々の映像』

2002年12月23日(月) 抗がん剤の副作用で100人以上が死亡

 肺がんになって病院に入院する。ここで投与された薬による副作用で死亡する。しかも、僅か3ヵ月で同じ薬の副作用で100人以上の死者が出ている。

 これだけの情報化社会で信じられないことだ。これほどの副作用死があるのは「(厚生省は)医療現場で使用上の注意が徹底されていない可能性が高いと判断」(19日 読売)したというからお寒い話だ。

 少し詳しく書くと次のとおりだ。今年7月、アストラゼネ社の抗がん剤「イレッサ」が承諾された。この薬の承認は世界に先駆けてのスピード承認であった。

 このイレッサの投薬を受けた人は、この僅かの期間で「約4000の医療機関で1万9000人余りに投与された」(同)のだ。その結果として「10月15日で13人、同26日時点で39人、今月4日時点で81人と次第に増加。19日までに100人を上っていることが分かった。」(同)という。

 この薬の副作用(間質性肺炎)は「投与後2週間以内に発生する」と言うからこの副作用情報が徹底されていれば、これほどの死亡者を出さなくて済むと思う。

 これだけの事態が起こっていながら厚生省のとるべき手段は「使用条件に対応出来ない医療機関に販売しないよう指導する」というからこれもお寒い話だ。(加筆・23日現在の死者は124人)

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石田ふたみ