2002年12月17日(火) |
不良債権処理の最終章 |
大手銀行の実質国有化を視野に入れた金融再生プログラムが動き出すようだ。これらのテーマに関する報道が実に多い。毎日新聞系の雑誌「エコノミスト」では、次の項目で生々しい情報を並べ立てている。
「四メガバンク、始まった国有化へのカウントダウン」「魔のフライデーナイト」「国有化第1号はどこ」(11月30日)などである。この記事によると、国有化銀行の第1号と目されているのが、みずほファイナンシャルグループであるとのこと。
竹中金融相は「公的資金の投入に至れば、当然頭取は辞めていただく」(11日 朝日)と衆院財務金融委員会で答弁した。すなわち、経営トップの責任を追及する方針を示した形だ。
なにはともあれ、大手行の抱える不良債権があまりにも膨大なのだ。「みずほホールディングスは4日、最大5兆円の不良債権を新会社への分離などを柱とするグループ内の再編成策を発表した」(4日 日経)
素人が加筆しても意味のないことであるが、破綻が懸念される債権のみを5兆円も新会社に分離するメリットがどこにあるのだろう。分離される企業は、不良会社の烙印を捺されまさに生きるか死ぬかの分かれ目になる。いろいろな問題があるものの不良債権処理の最終章が始まったと見るべきなのだろう。
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