『日々の映像』

2002年12月16日(月) サービス残業81億円 

10月30日に、660万人もの人たちが、1ヶ月80時間を超える残業をしていることを書いた。一方では、失業者が溢れているのに、一方ではフルタイムで働く勤労者の21%(660万人)もの人たちが、過労死の認定をもらえる水準の残業をしている。雇用のミスマッチの説明だけでは済まされない問題が横たわっているように思う。

 残業をしても残業手当を法定どうりにもらえない勤労者がかなりいることは、しばしは話題に乗っていたが、この度厚生労働省のかなり具体的な行政指導の発表があった。「厚生労働省は13日、昨年4月から今年9月までの間に、労働基準法に違反して社員にサービス残業をさせていた全国の企業613社に対し、不払い残業代を支払うよう行政指導をした」(14日 読売)と発表した。

 この613社でサービス残業をさせられていた社員は計4万4000人で、行政指導の後に支払われた残業代は81億3800万円だった。不払いの最高額は、関西の卸売り会社の12億8800万円(従業員1人当たり64万円)

 このようなサービス残業という違法行為を行なう企業の実態については法律順守の立場から3ヵ月に1回くらいの単位で公表すべきではないだろうか。

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石田ふたみ