『日々の映像』

2002年12月07日(土) 女性記者に死刑の宗教令

 21世紀の時代になっても、国と所によっては中世の教えが支配している。ナイジェリアの女性記者に州政府当局が「殺害をイスラム教徒に命じる宗教令を出した」(11月27日 朝日)という。背景は11月25日に書いたイランの改革派学者の死刑採決に類似している。

 記者が「ムハマンド(マホメット)が生きていたら参加者を妻に選んでいただろう」との記事を書いた。この記事に反対するイスラム教徒の暴動が起ってしまったのだ。

 よって、この暴動の発端となった女性記者に対して、州政府はムハマドを冒涜したとして「イスラム教徒に殺害せよ」との宗教令を出したのだ。

 これに対して、ナイジェリアのイスラム教最高機関は、州政府の宗教令を「無視されるべきものだ」との声明しかないのである。記者は国外に避難したが、再び母国へ戻ることは不可能であろう。

 イスラム国家は、宗教の教えがそのまま生活の規則であり、国の法律でもあるのだ。今回の死刑の宗教令もコーランに「ムハマドを侮辱したものは死刑」と書いてあるとのこと。

 最も恐ろしい教育はイスラム国家をはばむ敵とは徹底的に戦うことを訴えた「聖戦(ジハード)」だろう。これからどれだけのテロがあるか分からない。しかし、彼らにとっては、ジハードなのだ

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石田ふたみ