2002年12月02日(月) |
大手行と生保の中間決算 |
11月末に大手行と生保の中間決算が発表された。大手12行では、最も内容が良いとされる三菱東京ファイナンシャル・グループが赤字で、他行は黒字だという。しかし、通期ではほぼ全行が赤字に追い込まれるようだ。
三菱東京が1850億円・みずほも2200億円の赤字になる。この赤字は株価が原因している。「保有株式の価格下落も響き、みずほと東京三菱は、当初黒字と見ていた03年3月期の最終損益予想を大幅赤字に修正した」(11月25日 毎日HP)との流れなのだ。
株価の下落は生保に深刻な影響を与えている。なにしろ、生保全体で銀行の株を8兆円も保有している。「今回の報告では、株の保有など銀行向けの拠出状況を公表した。
総額で8兆円以上に上り、銀行の経営と生保経営の密接振りが改めて明らかになっている」(11月26日 朝日HP)密接という言葉は、一般には悪いイメージを与えないが、ここでは、実は大変に悪いことなのだ。
これだけ銀行の株が下落しているので、この株を保有しているだけで、生保の屋台骨がガタガタになってしまう。少々引用すると「株価低迷の直撃を受け、6社が計約1兆円の株式含み損を抱えた」(同)ともかく、銀行株の下落が生保の経営に大きな打撃を与える構図が鮮明に浮かび上がっている。
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