1日に日朝交渉の物別れのことを書いた。北朝鮮の軍隊のことは、かなり詳細に記述したことがある。人口が2200万人と少なく、石油などの資源輸出がない北朝鮮で100万人もの軍隊を維持することは、国の自殺行為に等しいと思う。
この100万人の内、60万人が38度線に配置されているのだ。手を緩めると韓国が北へ攻め込んでくるとでも思っているのだろう。日本が人道上の支援だといって米を供給してもこの100万人にも及ぶ兵隊さん達の胃袋に納まってしまうだけである。
国力からいったら30万人の軍隊でも多すぎる。銃を捨てて、2200万人の国民が食えるだけの農作物の生産に努力すべきだ。日本政府もこの100万人もの軍隊を認めて経済支援を行なう決定はそう簡単に出来るものではない。
◇ ◇ ◇ ◇ 11月3日北朝鮮のことを「かわいそうなほど文化水準が低い国」と書いた。総べての文化的な側面は、金正日体制を維持するためにあると言っても言い過ぎではないだろう。
世界の文学などに接する機会も当然ないだろうし、ただ、将軍様に反抗すると死があることだけは知っているのだろう。あとは何の文化的な側面を持つこともなく、ただ習性で生きているだけと思わずにはいられない。
ここで記述することではないかも知れないが、北朝鮮の大衆の習性を知る意味で記述したい。厚生労働省がなんと、全国の検疫所に対して、「北朝鮮産のマツタケの輸入時に金属探知機を使うよう」(11月2日 ヤフートピックスから)初の通知を出したとのこと。
その理由は、北朝鮮産マツタケから、度々釘状の金属棒(長さ6センチ余り、直径5ミリ、重量5〜10グラム)が見付かっているためである。大方の予測は、少しでも重量を水増して値を上げることが目的であるという。
先月25日、小樽検疫所に輸入届のあったマツタケ約500キロを検査したところ、鉄や鉛などの金属片が合計で500グラム(1000分の1)が埋め込まれていたという。
500キロに対して500グラムの重量をごまかして得るプラスより、失うものが多いことに気が付かないのだろう。
一流の百貨店で金属片が挿入されたマツタケを売るわけに行かない。よって、一部では今までも自衛策で金属探知機を使っていたという。
マツタケをそのまま焼いてぱく付く消費者はいないだろう。ただ、このような食べ方をすると、金属片でけがをする危険がある。
食品の産地のごまかしが多くあるので、これは北朝鮮産のマツタケです・・・といったら感情的に買って食べる人は誰もいないだろう。マツタケに金属を押し込んで重量を上げようとする。・・・悲しいまでの愚行である。
北朝鮮産の食品では高級品でもないハタハタからも金属が見付かっているという。見方はいろいろあろうが、今日生きることが精一杯で明日を考える余裕がないのだろう。 ◇ ◇ ◇ ◇ 11月12日に記述した刑務官(国家公務員)の虐待、暴行事件は、氷山の一角のように思う。日弁連に救済を申し立てられた事案の全国の件数は集計されていない。そうでなくとも、殺人的なスケジュールで忙しい弁護士に、刑務所内で「人権が侵害された」と救済を申し出てもまともに取り上げる可能性は少ない。
アメリカのように同じ被害を受けた人が集団で訴訟が出来る法律の整備がない限りに、刑務所内での「殴る・蹴る・踏む」あるいは皮手錠で「締め上げる」という暴行は続くだろう。
刑務所で暴行を受けた人は、訴えればよいではないか・・・という見方もあるかも知れない。しかし、弁護士に依頼して国を訴えるには、個人の力は余りにも非力である。
よって、刑務所で暴行を受けた人は、泣き寝入りしているのが現状である。1回か2回殴られるくらいなら我慢しよう。しかし、名古屋の事件のように重傷または死に至る暴行を加えられたのではたまったものではない。
では、刑務官とトラブルを起こさないようにするにはどうしたら良いのか。答えは悲しいほど単純だ。刑務官で一定の割合の人達は、受刑者を家畜と思っている。
よって、受刑者は刑務所にいる間は、人間であることを忘れるしかないのだ。家畜であれば少々手荒な扱いであっても、屈辱的な言葉を浴びせられても怒ることはないだろう。
ともかく、無事に刑務所から出て来るには、人間を忘れて家畜になるしかないのだ。
君の言うことは少し極端ではないかと反論する人がいるだろう。しかし、日本には人権を無視する亡霊が厳然と生き残っているのだ。その亡霊の一部が刑務官に住み着いているだけのことだ。
戦前731部隊は、中国人を使って人体実験をしたと伝えられている。この時日本の軍人は、中国人を何と呼んだか!それは「丸太」であった。丸太という表現は家畜と呼ぶより一段下のように思う。
以前、ここに記述したが、従軍慰安婦を集める時に使った言葉だ。常識的には「若い女性を集めろ」となるが、実際使われた言葉は「性器を集めろ」であったのだ。集められる女性達は人間でなくてただの性器だと言うのだ。
日本は人権感覚においては、三流の国のように思う。それ故今回の刑務官の人権無視の行為は、徹底的に攻撃されなければならない。そうでなければ、人権無視の亡霊が社会のいたる所に住み着くことになる。
森山法務大臣は刑務官5人の逮捕について、次の談話を発表した。「過去に例を見ない事態が発生し、痛恨の極みと言わざるを得ない。矯正局として襟を正すべく刑事告発した。今後とも捜査に全面的に協力する。5人もの逮捕者を出したことを極めて重く受け止めており、施設の管理体制を含めた徹底調査と、再発防止を矯正局長に指示した」(11月8日朝日から)
森山法務大臣は、徹底的な調査と再発防止策を執るのであれば、外部を入れなければならないと思う。そもそも、矯正局そのものに、どの程度の人権感覚があるのかが疑問なのだ。上層部がそうであるから、下部組織が全く人権感覚のない刑務官が続出するのだ。
東京弁護士会にも、刑務所において人権を侵犯されたとしての訴えがかなり来ているようだが、前段に書いたように弁護士に取り上げるだけの時間的な余裕がないだろう。
森山法務大臣は、これら元受刑者に会って、どのような人権侵犯が日常的に行なわれているかを直接聞いてその凄まじさの概要を知るべきだ。
ともかく、刑務所と言う密室で暴力が繰り返される。公権力こそが、人権を蹂躙することは歴史が証明している。法を預かる法務省が人権擁護の戦いの対象となっているのだ。
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