朝青龍がモンゴルの英雄となった。昨日若の里を外掛けで下して、12勝となり後2日を残して優勝した。
この優勝を決めた瞬間の相撲を見る機会がなかったが、翌日の新聞は朝青龍の歓喜の瞬間を鮮やかに報道していた。まだ22歳と1ヶ月の朝青龍の心に去来するものはなんであったろう。
ハワイ出身の元横砂の曙親方は「(経済的にも)日本ほど進んでいないモンゴルの力士達は、腹の中に持っているものが違う。皆、お母さん、お父さんを常に思いながら相撲を取っている」(11月23日 読売)という。
日本の子供達の中で、両親を思いながら努力する子どもがいるだろうか。文化とは何かを考えさせられる。コメントである。
先輩である旭鷲山は「弟の活躍はうれしい。大相撲は母国でもモンゴル相撲以上の人気がある。テレビの視聴率は80%を超えているぐらい」とこの優勝に故郷の歓喜ぶりを紹介していた。
そして、更に「ハングリー精神もあるが、自分の国のために頑張るという気持ちが強い・・・」と朝青龍を分析していたコメントを目にして、アインシュタインの言葉を思い出した。「人は自分以外の者のために生きる時、新たな生命が誕生する」父母と国を思って努力する朝青龍に強い生きる力が湧きあがっているのだ。
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