『日々の映像』

2002年11月13日(水) 集団暴行で五人が逮捕される

 名古屋刑務所の刑務官5人が、受刑者に集団暴行を加えて死傷させたニュースが続いている。

 暴行の様子が録画されたビデオには、受刑者が苦痛の余り発する悲鳴も録音されているという。死亡した受刑者(49)は「刑務官が皮手錠で強く拘束したことから男性がショック状態になり、急性心不全で死亡した可能性があるとみて、制圧行為と死因との因果関係を詳しく調べている」(11月14日毎日から)

 なにしろ、暴れようとする受刑者には麻袋を頭から胴まですっぽりとかぶせ、袋の上から「殴る、蹴る、踏む」(11月9日 朝日から)の暴行を加えていたのだ。

 一連の記事の中で全く想定になかった虐待行為は「トランポリン」と呼ばれていたものだ。体が最も大きい刑務官が受刑者の腹の上で飛び跳ねると言うからこれはもはや虐待である。

 刑務官が受刑者をまるで家畜扱いをするという驚くべき人権無視の事実をここで記述したことがある。

 問題の根は、刑務官(国家公務員)が受刑者(国民)を人間として扱わない点にあるのだ。日本の刑務官「14900人」(朝日)の中で、人権感覚をほとんど持っていない国家公務員がどれほどいるのだろう。

 公表されたデーターによれば、受刑者に暴行したとして、5年間で「32人の刑務官を懲戒処分した」と言う。余録で少々加筆したい。

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石田ふたみ