2002年10月25日(金) |
大手12行、竹中氏と全面対決 |
9月30日の小泉改造内閣発足以来、毎日のように竹中金融・経済財政担当大臣の発言及びこれらに関する報道が続いている。
これらの報道の見出しを少々拾ってみると「メガバンク破綻も視野」「不良債権処理できぬ銀行は事実上国有化も」「銀行資産査定を米国式で厳格化」「銀行経営陣に退職勧告も」「不良債権処理加速案中間報告断念」「諮問査定基準見直し反対」「大手12行トップが抗議へ、竹中氏と全面対決」(毎日、朝日から)などである。
大手12行の抗議の最大のテーマは、一般には馴染みの少ない「繰り延べ税金資産」の扱いのようだ。これは、払った税金が将来返って来ることを見込んで自己資本に算入しているものだ。この繰り延べ税金資産の計算式を米国並みに改めると、資本不足となって事実上の破綻宣告となってしまう大手銀行が出て来る。
竹中氏と銀行の対立軸は、同氏の「(4つのメガバンクを)大きすぎて潰せないとは思わない」との発言であった。大手行は「大き過ぎて潰せない」と言う不沈神話を作るために合併に走ったように感じられる。大きすぎて救えないという見方もあるのだ。
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