『日々の映像』

2002年10月10日(木) ノーベル物理学賞

 以前は、宇宙に興味を持つ中学生のような気分になって、毎年のように宇宙のことを記述してきた。なにしろ、見上げる宇宙はいくら考えても実感するのが不可能なほど広い。私達の太陽のある銀河は、渦巻き銀河でその直径は10光年もある。

 宇宙に詳しい友人がいるが、その人の計算によると秒速10キロのスペースシャトルのスピードであると、この銀河の端から端まで横断するに30億年もかかるとのこと。

 有名なマゼランが発見したと言うマゼラン星雲(星が多くて雲のように見える)は、地球から16万光年(光のスピードで16万年もかかる先にある)もある。この膨大な数の星の中には、ガスが集って誕生する赤ちゃんの星から老いて超新星爆発に至る星もある。

 星が寿命を終える時の大爆発を超新星爆発といっている。この爆発の時にニュートリノと言う謎の素粒子が放出される。東大の小柴名誉教授は「大マゼラン星雲で起きた超新星爆発で放出されたニュートリノの観測に成功した」ことが、ノーベル賞につながった。

 限りなく神秘を湛える宇宙の実像に時には心の目を走らせることも必要だ

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石田ふたみ