| 2002年08月16日(金) |
新卒無業者年28万人台に |
昭和20年代の貧しさを経験して65歳以上の人達の中で、日本の将来はダメになると思っている人がかなりいる。たしかに、日本の将来を悲観したくなるデーターが多くある。少子化の問題・結婚しない、または、出来ない若者の増加、いや、それ以前に仕事をする意志を持たない若者の増加などのデーターである。
今日の日経の1面を大きく飾っていた見出しは「働かない若者、年28人に増加」であった。大学・短大・高校を今春卒業後、進学も就職もしない「無業者」(働く意欲の無い人。アルバイトをしている人は、この中に入れていない)が左記のとおりだ。
大卒 11万9000人 短大卒 2万5000人 高卒 13万8000人 計 28万2000人
この中には表のとおり家事手伝いをしている人も含まれている。前ページの無業者の統計は、文部科学省のデーターだ。
日本では働く意志の無い人は失業者の中にカウントされない。いったい、衣食住を親に依存する「寄生(パラサイト)化」した若者の合計はいかほどになるのか。
大卒の5人に1人の11万9000人が無業者というから深刻だ。高卒では勤め先が少なく、パートで働いている人数が5割を超えている。どういう形であれ、働いている人はまだ良い。なにもしない新たな高卒の無業者が13万人というから考えさせられる。
働く意思を持っていても、働く場所が無い若者(34歳以下)は、170万人を超えている。この170万人と無業者の数を合計すると何人になるのだろう。
社会全体から見れば、若者の失業、失業者の存在は、深刻な問題だ。これは日本のみのことではなく、ヨーロッパも同じような状態にあり、先進国(豊かさ)故の新たな病理が広まっているのだ。
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