『日々の映像』

2002年07月07日(日) 夜のコンビニ(強い照明)体内時計を遅らす

 以前光と睡眠を導くホルモンのことを書いた。詳しくは省略するが、夕刻になると体内からメラトニンというホルモンが分泌されて眠りにつくのである。午後8時〜10時ごろになって強い光を浴びると、体内時計は昼と勘違いしてメラトニンというホルモンの分泌が抑制される。

 高知大学の原田教授(環境生理学)らのチームは、中学生のコンビニ利用回数と睡眠の調査結果をまとめた。「コンビニの利用回数が多く、時間帯も遅く、滞在時間が長い生徒ほど睡眠が短く、疲れやすい傾向が表われた」(7月2日 毎日)という。

 コンビニの照明は一般家庭の倍以上で「明るい照明が体内時計を狂わせている」との見解だ。週に4回も夜コンビニに行く中学生は、就寝時間も遅く約半数の子供が学校で疲れやだるさを感じている。

 大人も光とホルモンの関係はあるわけだが、中学生以下の子供達は敏感に光の影響を受ける。よって、家庭内でも午後8時以後は、明る過ぎる照明は適切でない。考えてみれば、人類が午後7時以後これだけの照明を浴びるのは、ここ100年少々のことである。電気という光の文明が人間のリズムを狂わすこともあるのだ。

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石田ふたみ