5月2日に記述した中国に関することを記述したい。中国の成長率は、90年代初頭から比べれば鈍化したというものの7%台を維持している。この経済成長を支えているのは「約4億人の都市住民」(5月4日 日経)と海外企業の対中直接投資である。年間で690億ドル(約8兆4000億円)にも達している。日本の大企業の中で中国に生産拠点を持たないところは皆無の程だ。
なかでも、「日立製作所やソニーは研究開発拠点や設計センターを設け始めた」(同)というから、ハイレベルのテーマに取り組める人材が豊富に確保出来るからだろう。日本企業だから日本人を優先的に採用するなどの次元はもはやないのだ。有名なGEキャピタルというアメリカの会社がある。1年ほど前の記事を読んでビックリした記憶が今でも残っている。この会社の従業員は、たしか1万数千人であるが、アメリカ国籍を持っている社員は200人足らずなのである。
5月2日に年間130万人(延べ695万人)の労働者・ビジネスマンが溢れ出ていることを記述したが、大学(教育)と政府で中国人が世界にいけるような環境を整えているのだ。天津一の人材派遣会社は「日本・韓国・タイ・メキシコなど10カ国に現場管理者やIT技術者を年間で2000人を派遣し、その累計は8672人」(5月2日 毎日)であるという。このような組織が都市・郡部ごとにあり、1年で130万人もの勤労者を世界に派遣している。
単純労働者の派遣も目を見張るものがある。「イスラエルでは、市民が嫌う肉体労働の現場でパレスチナ人が働いていた。1昨年9月以後衝突が本格化し、パレスチナ人の入国規制が強化された為、中国人に仕事が回ってきた。イスラエルで働く中国人は2万〜3万人に急増した」(5月2日 毎日)と言うから考えさせられる。イスラエルに労働者を送り出したのは、「福建省対外労務公司」と言う人材派遣会社であるが、これだけすばやく対応できるのは、官・民あげてのネットワークではないかと思う。中国が21世紀の超大国になるのは時間の問題だ。この決め手となるのは、教育レベルの高さと、海外に雄飛する人材群なのだろう。
◇ ◇ ◇ ◇ 納豆の薬効については、この日々の映像で何回となく記述した。5月18日の日経で詳しく報道されていたので、この納豆という日本の伝統食品が、いかに優れているか箇条書きでまとめることにする。読者の大半は、知っていることと思うが再認識する価値はあると思う。
1、大豆は畑の肉と呼ばれるほど栄養価値が高い。たんぱく質は卵より多く、コレステロールはゼロ。カルシウム・ミネラル・イソフラボン(心臓病を防ぐ成分)などの成分が多い。
2、納豆菌は善玉菌の一種で、人間の腸内で乳酸菌を増やして便通を改善するなどの整腸効果がある。
3、発酵によって、納豆独自の健康成分が生まれる。ナットウキナーゼと呼ばれる酵素である。この成分が血液をさらさらにしてくれる。
4、ナットウキナーゼの発見者である倉敷芸術大学の須見教授は、「ナットウキナーゼは体中の血液が固まるのを強力に防ぐ。 更に、血栓を溶かすウロキナーゼという体内にある酵素を活発化します。この2つの作用で血液をサラサラにします」と説明している。
5、須見教授の実験によると、納豆を食べると12時間後まで、血栓を溶かす酵素が高い活性状態を示す。血栓を溶かす医薬品より数10倍も効果が長持ちするとのこと。
6、血液をサラサラにしておけば、脳梗塞や心筋梗塞だけでなく、動脈硬化や糖尿病といった生活習慣病も防ぐことにつながる。
7、発酵によって生まれる成分の1つであるビタミンK2は、骨を強くする。納豆1パックでビタミンKが1日当たり栄養所要量の3〜5倍の量を取れる。「骨粗しょう症が気になる女性はぜひ納豆を」と須見教授は語っている。
8、納豆には、活性酵素の害を減らす抗酸化成分や高い血圧を下げる成分が含まれている。
9.賞味期限ギリギリまで待ってから食べると、より効果が高まる。発酵が進むほどナットウキナーゼやビタミンK2が増える。
10、納豆は出来れば毎日食べたい。ナットウキナーゼによる血液のサラサラ効果は、約半日続くが、それ以後は弱まってくるから。
11、オクラ・アシタバ・山芋といったネバネバ食材をトッピングとして加えると食感が良くなるだけでなく胃腸の調子を整えてくれる。
12、キムチや野沢菜漬けといった発酵食品を加えれば、乳酸菌も取れるので整腸効果がより高まる。
13、タマネギ、青海苔、お茶の粉末など香りの強い食材を加えると、納豆のにおいを抑えることが出来る。
以上は5月18日の日経に報道された内容の要点を書き出したものだ。この中で全くイメージになかったことは「賞味期限ギリギリまで待って食べるとより効果が高い」と言う点だ。冷蔵庫に入っていた納豆を見ると、製造月日(多分出荷月日だろう)と賞味期限の日数差は8日間であった。冷蔵庫に入っていた納豆を賞味期限まで待つとすると、あと5日先であることが分かった。こと納豆に関しては、賞味期限が近づいているものを買ったほうが良いのだ。
便秘気味で肌が少しブツブツしている若い女性が、この納豆を薬だと思って毎日2回食べると、間違いなく便秘は治り肌がスベスベになるという。このような実体験を若い女性から聞いたことがある。
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