| 2002年05月10日(金) |
フランスの大統領選挙 |
フランスの大文豪ユゴーは、今から約150年も前の詩集の中で、国境がなくなる20世紀の理想社会を描いている。そして、有名な手紙が残っている「そうです。悲惨を認める社会。そうです。戦争を認める人類は、私には下等な人類のように思われます。私が目指しているものは、もっと高みにある社会であり、人類であり・・・国境のない人類なのです」(レ・ミゼラブルの解説から)ユゴーは、人類の進歩で理想社会の建設が可能であると主張していた。
EUは、ユゴーが提唱した国境のない人類の第1歩のように思う。これらの時代の流れの中で、フランスの極右政党は、EUからの脱退を主張していた。この極右のルペン氏が大統領選の決選投票に残ったのでEUの各国にも衝撃を与えた。フランスは「第1回投票以後、主要政党、財界、労組、文化人、スポーツ選手ら各界が反ルペン包囲網を形成した」(5月6日 毎日)などのニュースが大きく報道されていた。結果は上記のとおり、シラク氏が82.21%の支持をうけて再選された。しかし、552万人の支持を受けた極右の国民戦線、フランスは2500万人対550万人の社会対立が浮かび上がったといえる。
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