『日々の映像』

2002年05月09日(木) ウォルマートの生産性革命

 4月3日ウォルマートとヨーカ堂の粗利益率を比較した。このウォルマートの労働生産性は同業他社を寄せ付けない高さがある。5月6日の日経でほぼ1面に渡って、「ウォルマートの生産性革命」と題するリポートが掲載されていた。この日は、主にウォルマートの物流経費に関することであった。「(ウォルマートの物流センター)にメーカーが出荷してから店頭に並ぶまでの物流経費は、ウォルマートが売上高の2%以下なのに対し、Kマートは5%近くと大差があった」詳しくはここでは引用できないが、コスト低減に取り組む基本姿勢とその内容に圧倒されるものがある。

 ウォルマートは、小売業を情報産業にしたのだ「IT業界ではデーターベースの規模がウォルマートより大きいのは『世界でも米国防総省だけだ』とされる」(同)というから、このデーターの規模は想像できない。何から何まで規模が違う。「米国内の店舗数は3280店」「2003年1月期の設備投資総額は前年度より2割多い102億ドル(約1兆3000億円)」なにしろ、ウォルマートは、労働集約型の小売業に生産性の革命をもたらし、売上高が28兆円余りの世界最大の民間企業に成長した。店舗、物流センターに1兆3000億円の投資というからどれだけのインパクトか計り知れない。

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石田ふたみ