| 2002年04月22日(月) |
ウォルマートの成長の秘密 |
ウォルマートの成長の足取りは、3月に記述した。ウォルマートは、世界第2位のカルフールから第5位のホームデポの売上合計より多い28兆3000億円の売上なのだ。 なぜ、これほどまで成長することが出来たのか。4月18日の日経で、ウォルマートのスコットCEOのインタビューが掲載されていたので、その中から少々引用してみたい。「顧客がボス(上司)と考え、消費者が求める商品を揃える努力を続けてきた。・・・売上高で世界最大の企業になったが、立派な本社を建てる気も全くない。それこそ経費を増やし顧客利益に反する・・・わが社では店頭の販売員から商品仕入れ担当者、物流センターの従業員まで、全員がコストを削って価格を引き下げ、顧客の利益を優先するよう考えている・・・」(4月18日 日経)とあるように、他社の追随を許さない徹低したコスト意識があるようだ。
94年に日本と同じようなかたち(有力企業を傘下に収める)で、カナダに進出して、一気に同国の小売業のトップに踊り出たという。スコットCEOは、「取引先(仕入先)から利益を搾り取っているわけでない」(同)という。
損益データーを見れば、それが一目瞭然だ。単純に表現すれば、ウォルマートは100円で仕入れて121円で売る。一方ヨーカ堂は137円で売る。その他のデーターは表のとおりだ。決定的なコスト差は、売上に対する販売経費である。ウォルマートは16.6%・ヨーカ堂は28.8%なのだ。この差12.2%は大きい。ウォルマートが日本のトップに躍り出る時は、物価が12.2%下落することになる。
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