| 2002年04月01日(月) |
期末の日経平均株価1万1024円 |
新年と新年度の4月は、過去を振り返るデーターが多く報道される。ここでは3月30日の日経から、過去の日経平均株価の動きを引用した。この株価を何回となく見て来たが、改めて小泉政権発足以後の株価の下落は大変なものである。上場企業の含み損の処理によっては、この3月期決算の事業会社が赤字に追い込まれる処も出て来る気配である。
大和総研の試算によると「東京証券取引所に上場する企業の保有株式の含み損益は差し引きで3兆5000億円になった模様」(日経)とのことである。この含み損が膨らんだ主因は銀行株のようだ。「含み損全体の8割強にあたる3兆円強を占める」というからすごいものだ。日経平均株価は、「昨年末と比べ15%の下落」(同)であるが、銀行株は35%から60%も下落している。
よって、これらの銀行株を大量に保有している企業が大きな打撃を受けることになる。資生堂は、今期の赤字が220億円になる。この内みずほ株の下落による評価損が「110億円」もあるという。伊藤忠商事は「今期計上予定の株式評価損は500億円でうち約350億円が銀行株」であるというから大変なものだ。その他クラレ70億円、王子製紙300億円、日本旅客鉄道580億円(うち中間決算で380億円は計上済み)と評価損の計上が報道されている。
日本の主要企業は、3が決算月である。「銀行株を多く持つ事業会社は、02年3月期決算で多額の株式評価損の計上を迫られる」(同)情勢なのだ。銀行株を多く保有していた新日本製鉄は「赤字に転落する可能性がある。」(同)とのよし。地価と株価がこれだけ下落するのであるから、常識的には経済は縮む方向に動くと考え るのが妥当のようだ
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