『日々の映像』

2002年03月28日(木) 狂牛病調査検討委員会報告の原案

 狂牛病の発生源である肉骨粉の扱いが、いかに重大なテーマであったかはここに記述するまでもない。厚生労働省と農相の諮問機関「BSE調査検討委員会」の報告書の原案が3月23日に発表されていた。新聞は「肉骨紛扱い重大な失政」「縦割りが招いた最悪」「厚生の要請・・・農水は無視」などの目次で委員会の報告原案を報道していた。
 今までも何度となく報道されて来たが、最大の失政は「96年に世界保健機関(WHO)が牛への肉骨紛の供与を禁止すべきだと各国に勧告」(3月23日 毎日)したことに対して、農水省(畜産局長以下のスタッフ)が何も対応しなかったことである。
 この96年、WHOの勧告直後、厚生省の局長が、畜産局長宛に「密接な連携の下に適切な対応を図って行きたい」という趣旨の文書を提出していたことが明らかになった。厚生省は、人への感染を重視した要請であったが。「農水省は行政指導による肉骨粉禁止と言う方針を変えなかった」という。なぜ、変えなかったのだろう。九六年に「(日本の)専門家が主張した肉骨紛の法律による禁止」の主張も先送りされている。ここにどのような圧力があったのか明らかにして欲しいものだ。

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石田ふたみ