| 2002年01月13日(日) |
2010年の失業者の予測 |
新年早々この重苦しいテーマを記述するかどうか迷った。失業者の増加と産業空洞化は、表裏一体の関係がある。よって、日本企業の海外進出が、過去の5年よりペースが上昇すれば必然的に国内の失業者が増加することになる。
例を2つ挙げてみよう。1月6日の日経で「どうする空洞化」と題して平山新潟県知事のインタビューが掲載されていた。「過去5年間で中国からの競合品の輸入が急増した。金属、洋食器は1.68倍、セーターなどニットは1.76倍の増加である。ステンレス製の食卓台所用品は4倍近くに達している」と。よって、三条、五泉、見附などはピークの91年に比較すると、30%から35%の生産減となっている。
新聞で2回ほど報道されていたが、日本の50CCのバイク、スクーターの80%以上が台湾製(ヤマハ)と中国製(ホンダ)になるようだ。シェア30%を握るヤマハが生産を日本から台湾に移管するのである。
この動きに対抗して「ホンダはヤマハ発のアジア製に対する車種を投入する。2002年半ばまでに中国の合弁メーカーで生産した製品を輸入、日本国内で10万円を切る価格で発売する予定」(1月5日 日経から)
これらの動きによって、現在15万円余りするバイク・スクーターは、30%余り下落することになった。消費者にとっては、ありがたいことであるが、年間70万台(1000億円)の生産が、台湾と中国に移管されていくのだから、産業の空洞化の見本と言えよう。
国内の総需要に対して、どれだけ輸入品でまかなっているかは「輸入浸透度」で示す。「2000年は12.6%」(同)である。ケースAは、2010年までの8ヵ年で、この輸入浸透度が14.8%(2.2%増)に留まった場合、失業率は横ばいであるとの予測である。(ケースBは省略)
ケースCは、輸入浸透率がA(14.8%)と比べ10%上昇すると、雇用者数はケースAより900万人減少し、完全失業率は17.0%に跳ね上がる。ヤマハ・ホンダの例に見られるとおり、日本企業の生産拠点を移す流れは止めようがない。輸入がどれだけ増加し続けるのか。
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