『日々の映像』

2000年05月06日(土) 哺乳類の内臓は危険

 人間が作り出した化学物質によって、魚介類、哺乳類が汚染され、最後は人間そのものが脅かされていくようだ。5月3日毎日に鯨の内臓食品の水銀汚染が大きく報道されていた。「最も濃度の高いものでは、水銀総量が厚生省の暫定基準値の1600倍、メチル水銀も約50倍に達した」という。これは、急性水銀中毒の恐れのある値であるというから恐ろしい。メチル水銀は水俣病の原因物質として有名だ。

 その他、この鯨の内臓食品にイタイイタイ病の原因物質であるカドミウムも肝臓・腎臓で通常基準値の数倍から数十倍の濃度が検出されている。この分析に当たった北海道医療大の遠藤講師(中毒代謝学)は「(鯨の)肝臓から検出された総水銀の最高濃度で、急性中毒が起きるかどうか動物実験で確認している」という。急性中毒の恐れがある鯨の内臓が、堂々と市販されているのであるから恐るべきことである。
 
 これらの有害物質の含有は、魚介類などにも含まれている。その中でもこの鯨の高濃度は「このような高濃度が食品から検出された例は聞いた事がない。」という高さなのである。魚介類も有害物質の基準値を大幅に越えている魚類がある。自己防衛としては、沿岸部に生息する魚はあまり食べない方がよいと思う。特にこの鯨の例に見られるとうり、有害物質は内臓に多く蓄積されているので、肉類の内臓も少量に留める必要があるようだ。

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石田ふたみ