2000年04月04日(火) |
小渕首相、脳梗塞で重態 (3号に引用) |
日本の古典文学には、人のはかなさを表現した名文が数多い。平家物語は「祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり」で始まる。平たく解釈すれば、人の世の諸々の行いは無常であるという意味だ。平家物語は、人の一生は春の夜の夢のようにはかないと語りかけている。 小渕首相の脳梗塞は重態で、人生の無常をより強く感じさせる。「小渕首相が、2日午前1時ごろ首相官邸で、からだの不調を訴え・・・脳梗塞で重態に陥っていることが3日明らかになった」(4/4毎日から)昨日のラジオは、1時間置きに小渕首相の「人工呼吸による呼吸管理を行なっており、予断を許さない状態」であることを伝えていた。小渕首相は、自分の意識が失われたまま政権の幕を閉じる。 首相の入院が22時間も公表されなかったことに対して、厳しい批判の論調がある。22時間が長いか短いか、私は許容の範囲ではないかと思う。それにしても、昨日まで健康で活躍していた人が、あっという間に重態になる脳梗塞のメカニズムを整理してみると(以下3/4 毎日) 1、心臓に出来た小さな血の塊が脳に運ばれ、最初の発作を起こす。 1、より大きな血栓(血の塊)が脳に運ばれ、主要な動脈を詰まらせ、症状が一気 に悪化する。 1、一度血流が止まった先の血管組織は死んでいるので、そこから出血する。 1、脳の出血による腫れが進んでいる状態だと手術は難しい。脳幹が圧迫され呼吸困難となる。 明日から政界の激動が始まる。政界の一寸先は見えない。
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