『日々の映像』

2000年01月09日(日) 酒豪にコーヒー効果

 酒を多く飲む人は、脂肪が肝臓に沈着して、やがて、肝炎になることがある。私の友人で肝臓を壊した人がいるので酒を大量に飲むと肝障害になることはよく理解出来る。この肝障害の指標となっているのが、健康診断の項目の中にあるγ(ガンマー)GTP(標準値は40以下・健康診断の基準は3〜52)のデータ-である。

 九州大学の教授古野純典さん(予防医学)らの疫学調査によると「同じ酒飲みでもコーヒーを多く飲むと肝臓への負担が軽くなることが分かった。・・・1994年に50歳前後の自衛官2500人を対象に調べたところ、コーヒーをほぼ毎日飲むグループは、飲まないグループに比べGTPの値が低いことが分かった。このコーヒー効果は、特にアルコールを毎日60ミリリットル(ビール2本または日本酒2合)以上飲むケースで顕著だった」(12月29日毎日)

 中部公衆医学研究所でも1万3000人を対象にした調査でも同じデータ-が報告されている。「コーヒーを毎日3〜4杯以上飲む人は、飲まない人に比べてγGTPは平均で10ポイントも低かった」(同)このコーヒーによるγGTP抑制の効果は米国の大規模な調査でも判明しているとのこと。ただ、コーヒーのどの成分に効果があるのかは分からないようだ。

 最近は食品の薬効の研究が進んでおり、過日ザクロ・梅などの薬効が報道されていた。天然にある食品は、漢方でいうことろの食薬一体であるといえる。それにしても、コーヒーに一定の薬効があることは、12月29日の報道で初めて知った。ちなみに、私のγGTPの記録は、平成8年14・平成9年12・平成10年11・平成11年9のデータ-であった。

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石田ふたみ