やんの読書日記
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2005年07月24日(日) 帰郷 下

ロザムンド・ピルチャー作
中村妙子訳
日向房

海軍婦人舞台に入隊して働くジュディスは
シンガポールに駐在している父母と妹の安否が分からないまま
終戦を迎える。
恋人が二度と帰ってこないと思い込んだ友人のラヴデーが
別の男性と結婚するのを見て、自分も家族を待つことに
不安を感じはじめる。

父母が戦争で死に、
妹だけがどこかで生きていることを知る。
そして妹を見つけ出して、帰郷する。
ここの場面が一番感動的だ。
14歳で離れ離れになり、
二度と父母と再開できなかった彼女にとって妹が生きている、
ということは何にもまして大きな希望だったろうと思う。

自分の属する場所
それがなかったジュディスにとって、
自分の家を持ち家族といっしょに住むことが
幸せになるための最大の目的だった。
あきらめず最後の最後までその幸せを追求するジュディスと
彼女を家族のように思い、接したルイス家の人の
愛情のものがたり完結。


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