やんの読書日記
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2005年07月11日(月) 帰郷 上

ロザムンド・ピルチャー作
中村妙子訳
日向房



冬至まで、スコットランドの早春、双子座の星のもとに
などの作者ピルチャーの自伝的小説。
彼女の作品に共通しているのはお金持ちの女性
偶然の出会い、新しい展開
古きよき時代の家族の愛をていねいに
きれいに描いている。

主人公ジュディスは14歳で
イギリスのコーンワルの寄宿学校に転校し
家族は父の勤務先のスリランカへ。
休暇には伯母の家や友人のラヴデーのお屋敷に滞在することになったが
持ち前の上品な明るさ、気立てのよさで誰からも好かれる
娘へと育っていく。
第二次大戦前夜と言う暗い時期
伯母の財産を相続してお
金持ちのお嬢様的な生活に入ったのにもかかわらず
自分の立場をわきまえて、
地に足をつけた賢い生き方をするジュディスが
かわいらしく、さわやかで、たのもしい。
これからどんな大人の女性になって行くのだろうか。
コーンワルの海の風や、花の香りまで薫ってくるような
その表現に癒されながら、中、下も読みたい。


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