やんの読書日記
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2005年04月11日(月) ロードス島攻防記

塩野七生作
新潮文庫

に聖地をイスラム世界からとりもどそうとした十字軍時代
巡礼者の安全を確保し医療活動を行っていたのが騎士団
ロードス島を根拠地にしていた聖ヨハネ騎士団の物語だ
「キリストの蛇の巣」とイスラム世界から呼ばれたロードス島が
トルコのスレイマーン一世に攻められて落ちていくまでを描いている

ヨハネ騎士団の若い騎士が主役となっているのだが
スレイマーン二世の君主としての立ち回りの方が
印象深い。蛇の巣として本当は徹底的に攻略したいはずなのに
かえって彼の方が騎士ではないかというくらいの
立派な交渉をしている。
しかし、たった数百の騎士が何万ものトルコ軍団に
徹底抗戦する場面は粘り強いという月並みな言葉では
言い表せないくらいすごいものがある。
それはきっと騎士道精神という言葉で表わされるのかもしれない

ロードスで破れ、マルタ島に移り
最後はローマへ移住した聖ヨハネ騎士団が
現存して活動しているということを知って
なぜか青い血ということの意味が分かるような気がした。


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