2005年10月17日(月) |
第519話 ま、いいんだけど |
幼い頃から散歩に出かけると木の枝を家に持ち帰ろうとするノア。 おかげで玄関ポーチのなかは木の枝だらけ。
犬が何かを口にくわえて歩いてる姿って、犬好き以外の人にも微笑みを起こさせるね。
ウォーキングの人たちがみんな優しい顔になってノアを見つめて通り過ぎていくよ。
尻尾を高く上げ、首をスーッと伸ばして自慢げに獲物を運ぶノア。 すごく可愛いんだよ。
問題は獲物の大きさかな。
3歳ぐらいまでは台風のあとに落ちてる長さ3メートル、太さ10センチとかいう枝とも言えない様な枝を持ち帰ろうとしたりしてた。 または田んぼに捨ててある古い竹竿とか。
不法投棄された直径20センチ長さ5メートルぐらいの塩ビ管を運ぼうとしたこともあったね。
「だめって。ノアちゃん、それ無理だから」 などと言っても (いーえ!アタシこれ、運びますから!)と聞き入れず。
まあ、たいていは重すぎたりくわえにくかったりして途中で諦めるのさ。
諦めた場所が落ちてた場所と近けりゃいいよ? そのまま放置して帰れるしね。
でも3歳を過ぎてからは「やめなさいって」といえば諦めてた。
でもね、この夏の風台風のときだったかな。 ぽっきり折れたケヤキの木の枝を持ち帰ろうとしたのさ。 枝が茂ってびっしり葉もついた長さ4メートルぐらいの太い枝。
ズズズズ・・・
ズズズズ・・・
持ち上げることが出来るはずも無く、ちょっと引きずってはくわえ直し、休んではまた引きずる。
まあ、家まで運んだら短くしてゴミの日に出せばいいか、と思って日の出直後の道路をゆっくり歩き出したんだけどね。 たまにはノアにも自主労働の達成感を味あわせようと思ってさ。
ノアだって好きなことやってみたいだろうし。
でもねえ、ノアちんたら途中で飽きたのよ。 家まで10分ぐらいの住宅街まで来たら、いきなりぽとりと口から枝を離してねえ。
「ちょっとちょっと、こんなところで捨てていかないでよ。」 注意するも (アタシ、これはもういらないわ) と振り向きもせずに歩き出すの。
「だーもー!ふざけんなよー!」
まさか住宅街の道路にそんな大枝放置できるはずも無く。
「しょうがないなーもー!ばかノアー!」 仕方なく片手で引きずって歩き出す私。
いや、ほんとにバカなのは犬の言いなりになってる私なんだが。
ところが家まで1分というところでララちゃんのお母さんとばったり遭遇。 「!!!なにやってるの!?」と聞かれてことの顛末を話したらまさに腹抱えて笑われちゃったよー。
かなり恥ずかしかったわ。
ふ。
ま、いいんだけど。。。。
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