2005年01月14日(金) |
第412話 犬の力量 主の力量 |
椎名誠さんの「風の道 雲の旅」というエッセイ集にはいろいろな国の犬の写真が載っている。(犬のことがメインではないんだけどね。)
椎名さんはこの本の中だけでなく、繰り返しいろいろな場で「犬をつなぐ」ことに対して書いてらっしゃっていて、それは
「犬はつなぐと言うのが日本の常識だけど、そんな幼稚な思考はヨソの国では通用しない」
(ヨソの国では) 「つなぐもつながないも、その犬の力量と飼い主の判断にまかされる。」
その一例として、 「パリの高級ホテルにアフガンハウンド系の巨大な犬が一匹、堂々と絨毯の上を歩いてロビーの中央まで来る」様子、 「そこに居合わせた人間がそれを見ても誰も眉ひとつ動かさない」様子、
「犬がロビー中央に腰を下ろすのと同時ぐらいに犬の主である老夫婦がホテルに入ってくる」様子が書かれている。
椎名さんは 「きちんとしつけられた犬はこんなふうに自立して堂々と思うままに行動しているのだった」と書いてらっしゃる。
犬ラーとしては美しい光景だなあと思う。 そんな犬であってほしいと思う。 そんな犬のリーダーでありたいと思う。 そんな社会だったらうれしいと思う。
ノアはびびりやなので、知らない場所(公共の建物内)に行くと騒ぐことはない。 どっちかというと尻尾をたらし気味におとなしくしてる。 以前利用した羽田空港の中でも那覇空港の中でも最後まで声を出さないでおとなしくしていてくれた。
せっかくおとなしく座ってるノアに向かって、珍しがっていろんな人が口笛を吹いたり「ジョン!」とか「ぽち!」とか「クロ!」とか呼びかけてくるのには困ったけれど。
だけど初めての場所が外だと(知らない公園とか)こうはいかない。 興奮して引っ張る。 猫を見ればダッシュする。
「うちの犬は猫を見かけても追いかけて道路に出たりはしない」と言う自信が私にない。
犬嫌いの人もいるだろうから、というのもあるが、最後の不安は猫。 街中や住宅街の公園など猫がいるかもしれない場所では怖くてノーリードにできない。
私にもノアにもそこら辺までしか力量がついてないと言うことだねえ・・・。
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