2004年09月22日(水) |
第365話 待っててね |
1年前の今日、私は原因不明の痛みで入院したのですが、田舎の母が覚えていてくれて、夕べ電話をくれました。
「子供たちもノアもかわいそうだから、もう、無理はしないようにね。」 「気をつけるよ。でも、ノアは母さんがいてくれたおかげですごく助かったよ。寂しくなかったみたいだし。」
「やっぱりかわいそうだったわよ。おまえが普段、どんなふうにしつけてるかわからなくって、何度か可哀想なことしちゃったし。」
私が入院中、ノアの朝ごはんは母が与えてたらしいんですが、慣れない場所での家事に手間取ってバタバタしてたそうで。
子供たちの登校後、ノアが何度も何度も必死な顔でお手をするので 「おなかすいたの?」 と聞くと「ワン!」と返事をしたそうな。
実家のマルチーズはお皿に餌を入れてやってても、気が向いたときにポツリポツリと食べる程度だったので、まさかノアが早朝5時にガッチリとごはんを食べてるとは思わず、のんびりしてたそうで。
そして洗濯やら掃除機やらで動き回ってた母が
「ちょっと待ってなさいねー。」
と声をかけると、ノアはご飯を食べる場所でお座りして待ってたそうな。 「はい、ご飯だよー。」 とフードを皿に入れて台の上に起き、慌しく洗濯物を干しに行ったそうな。
「それが、干し終わって下に降りてきたら、ノアが餌の前で座ったままピィピィ鳴いてるから、何事かと思ってみたら、よだれをボタボタ垂らしながら母さんの顔を見上げるのよ。」
「何で食べないの?食べなさい。」と母が声をかけても、困ったような顔で
「ヒャアアアンン」と鳴いてるので、母もさすがに気がついて「ああ!しまった!」と。
慌てて「よし!食べてよしだよ!」と声をかけるとノアが丸呑みする勢いでフードをたいらげたらしいです。
「あー、待っててね、とか言うとねえ、マテと一緒だと思うらしいんだよね。」 「そうなんだわねえ。びっくりしちゃったわよ。かわいそうに。そんな厳しくしつけてるの?なんだか可哀想だったわ。」
「私はいつも3秒ぐらいしかマテをさせないけど、○○(長男)が2〜3分はやらせてるねえ。」
「母さんなんか、ペコのこと甘やかし放題甘やかしてるから、他の家の犬があんまりおりこうだと切ないわ・・・」
まあ、ノアは (今日のマテは長いなぁぁ・・・・。早くヨシが出ないかなあ・・) と思ってたぐらいだと思うんですが。
母は随分この件で胸を痛めたらしく、こちらに来ていた4日間は「待っててね」と言う言葉を使わないように気をつけてしまったそうです。
・・・そんな大げさな。(笑)
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