Mimi の映画感想記

2006年06月18日(日) ビッグ・フィッシュ

原題 Big Fish、2003年、アメリカ

ティム・バートン監督、ダニエル・ウォレス原作



予告を見た時から「これは面白そう!」と思っていたのだが、やっと今日DVDを借りてきた。

自分の体験談と称するホラ話ばかりを語り、一切自分の本当の人生について話した事の無い父親を理解できず距離をおく息子をビリー・クラダップが演じる。
抑えた演技でリアリティがあり、とても良かった。

父親役は若き日をユアン・マクレガー、晩年をアルバート・フィニーが演ずる。
ユアンは本当に楽しんでいる感じで、あとでメイキングを見てもそうだったらしくて見ていて楽しかった。

病気で余命幾許も無い父親と過ごす現実の物語と、父親の語る若い頃の冒険談を織り交ぜながら映画は進んでいく。

父親の語る突拍子もない物語のシーンが、もうなんていうか「ティム・バートン節!」って感じですごくいいのだ。
映像が「これぞティム・バートンの世界」とでもいいたいくらい凝っていて悪夢のようでいて綺麗で不気味で、どこか不安定で美しい。

あとでメイキングを見たら美術の人やパペットの人やスタッフ皆が
「これは本当にティム・バートニッシュ(バートン風?)な映画だ、この世界は彼にしか作れない」
と口々に言っていたが本当にそうだと思う。

ビートルジュースもシザー・ハンズもナイトメア・ビフォア・クリスマスも好きだしチャーリーとチョコレート工場も良かったけど、このビッグ・フィッシュは中でも一番好きかも。
夢物語の部分と、父子関係のドラマとがとてもバランス良く描かれていると思う。

息子が父に語って聞かせる物語のシーンには目頭が熱くなってしまった。
和解と、理解と、許しと。





ところでこの作品で魔女とジェニファー・ヒルの二役を務めたヘレナ・ボナム・カーターってティム・バートンのパートナーなのだそうだ。

それから、暗すぎて子供の頃見た時には気持ち悪いだけだった映画版「バットマン」、あれもティム・バートン作品だったのね!
今見たら印象が違うのかな!?


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