元旦を国立で - 2004年01月01日(木) 元旦を国立で過ごす。 3年前、大学入学を機に上京し、すんなり実現できるであろうと予想していたが、3年目の今年、ようやく叶えることができた。 11時20分、千駄ヶ谷駅に到着。改札前は人で溢れている。大勢の人を予想して、2時間前に来ればすんなり競技場に行けるだろうと思ったが甘かった。 水色のサポーターとピンク色のサポーター。元旦のめでたい日に、千駄ヶ谷駅改札前の一部では殺伐とした雰囲気を醸し出していた。 案の定、競技場前では開門待ちの長蛇の列。僕は自由席だったので、この列を見て、座る事が出来るのかさえ不安になった。並んでいる最中、現在全国高校サッカー選手権に出場している高校生を何人か見た。ジャージーに高校名が書いてあるので一目瞭然。国見、四中工、青森山田など、ピッチを離れた普通の高校生が談笑しながら並んでいた。 開門し、入り口でセキュリティーチェックを受ける。競技場にはビン、カン、ペットボトルは持ち込み禁止である。毎回思うのだが、このセキュリティーチェックはおそろしく甘い。チェックする人も、観客のかばんの中に手を突っ込むなんて嫌に決まっているのだが、形式的にやっているとしか思えない。スタンドにはこっそりとペットボトルなどを持ち込んだ観客をたくさん見かける。結局のところ、観客の良心に任せるしかないのだ。 僕は毎回、国立に来ると電光掲示板の反対側のスタンドで観ることが多かったのだが今回は電光掲示板側のスタンドで観ることにした。別にセレッソのファンということではないのだが、たまには別の角度から観るのもいいかなと思い、そこにした。無事に座席を確保。元旦早々、国立という神聖な場所でイチャつくカップルの横で開始のホイッスルを待った。 5万を超える大観衆。その観衆が見守る中、日本サッカー界の頂点を目指し、選手達は国立のピッチを駆け回った。大久保のキレのあるドリブル、森島のスペースへの走りこみ、名波の柔らかいボールタッチ、前田のポストプレー、中山の闘志溢れるゴール前での競り合い。日本一を決めるに相応しい高レベルな試合が展開された。 この20数人の選手達は本当に幸せ者だ。全国にごまんといるサッカーマンの中で、元旦に国立というピッチで「初蹴り」が出来るサッカー選手は毎年20数人しかいないのである。この価値はサッカーをやる者にしか理解できないと思うが、一言で「幸せ者」としか表現することができない。 元旦で国立を過ごす。この事に僕がこだわり続けた理由として、国立競技場という枠の中で、この「幸せ者」である20数人と、少しでも同じ空気を吸いたかったというのが、振り返ってみるとあったのかもしれない。 1年の計は元旦にあり。その元旦を「幸せ者」と国立を舞台に共有できたということは僕にとって価値があった。 今年の僕には結果が求められる。2004年12月31日に、僕自身が幸せだったと感じるには、僕の22年間の集大成をこの半年間に存分にぶつけ、結果を出すしかない。 2004年、「幸せ者」になるために頑張ります。 -
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