ルーキー・松井秀喜 - 2003年11月13日(木) 松井秀喜がア・リーグ新人王を獲得できなかった事に対して、様々な議論が起こっている。リーグ戦での成績が公平に評価され、その結果、ロイヤルズのベロアが獲得したというのであれば何ももめごとにはならないのだが、今回はそういうわけにはいかない。明らかに投票した記者の曲がった視点が混じっていた今回の新人王選出。落ちた松井も、獲得したベロアもスッキリしない。 「公平に審査してほしい」。スポーツ界において、当たり前で、選手達の誰もが願うことである。今回の新人王選出で、「日本で10年間のプロ経験があり、実績もある選手を新人扱いできるのか」という松井に対してルーキー扱いするか否かというのが問題になった。結局問題扱いしたままで、大リーグ機構は何の結論も出さずに今回の新人王選出に至った。案の定、松井に対して公平なジャッジは下されなかった。松井が新人王にふさわしいと投票した記者がいる一方、最初から松井を新人扱いせずに、他の選手に投票した記者がいる。選考基準は一体なんなんだという憤りを僕は感じる。 野茂、佐々木、イチローと新人王を獲得した選手が、似たような事を口にしている。「日本で実績のある選手をルーキー扱いしてくれるところに、大リーグのレベルの高さ、器の大きさを感じる」。しかし、今回、松井をルーキー扱いしなかった記者が存在した。見方を変えれば、日本人選手のレベルの高さを徐々に認めてきているということになるが、僕は大リーグがそんな姿勢を見せてほしくないのだ。「世界最高レベルの野球リーグ」というアメリカお得意のプライドの高さをいつまでも持ち続けてほしいのだ。そうでないと、大リーグを「夢舞台」として憧れ、日本球界を去り、挑戦した松井が浮かばれない。 年齢にかかわらず、ルーキーはルーキー。大リーグにはこのポリシーを貫いてほしい。 -
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