トップリーグ開幕 - 2003年09月13日(土) ラグビーのトップリーグ開幕戦・サントリー対神戸製鋼を観に行った。以前のリーグ戦では東日本と西日本に別れており、リーグ戦でサントリーと神戸製鋼が対戦するっていうことは有り得なかったが、今回のリーグ戦からは福岡から群馬までの12チームによる一回戦総当りで行われる。 トップリーグを開催するにあたり、大まかに4つの目標が掲げられている。 1、日本ラグビーのトッププレーヤーを強化する。 2、日本ラグビーの水準向上に貢献する。 3、ラグビーファン拡大への牽引役となる。 4、企業のスポーツ振興への貢献、地域との協働によるスポーツ振興を達成する。 以上の4点を目標にこれからトップリーグは進められていく。僕もトップリーグ化については賛成である。トップリーグと同時に、トップイーストリーグ10、トップウエストAリーグ、トップキュウシュウAリーグという3つの下部リーグを設けることで、トップリーグが最高峰のリーグと認知され、下部リーグのチームのモチベーションは上がる。トップリーグのチームも下部リーグに降格しないようにと危機感を持ちながらリーグ戦に臨む。選手達の意識改革を促すことによって、全体のレベルアップを望める。 試合開始30分前に国立競技場に到着。入り口付近ではすでに人がたくさんいたが、並ばずにすんなりとチケットが買え、入場することができた。会場前では、サントリーと神戸製鋼のスタッフの人達がチームのパンフレットと旗を無料で配布しており、僕は神戸製鋼のチームカラーである鮮やかな赤色に目を奪われ、神戸製鋼の旗をもらい、スタンドに入った。 スタンドは満員とはいかないが、それなりに観客は入っている。僕は神戸製鋼側の自由席。別に神戸製鋼のファンではないが、なんか流れでこの席に来てしまったという感じ。 試合前のセレモニーは非常に地味だった。強いて良かった点を言うならば、最後の鳴り物くらい。やはり、照明を活用できない日中のセレモニーとなると、どうしても限界がある。そう考えると、開幕戦くらい夜にやっても良かったのではと思う。そうすれば、Jリーグの開幕戦のセレモニーのように観る人に強いインパクトを残すことが出来たと思う。 続いてスターティリングメンバーの発表。神戸製鋼には斎藤裕也、サントリーには山下大悟の名前がなかった。僕は事前に両チームの情報を何も入手してなかったので理由はわからなかったが、この二人を観れないのは非常に残念だった。 そして、選手の入場。僕はラグビーの選手入場の瞬間がとても好きだ。闘志剥き出しでダッシュでグラウンドに駆け上がってくるこの瞬間。が、しかし、この試合の選手入場はサッカーの試合のように両チーム2列に並んでゆっくりと入場してきた。こんなとこまでサッカーを真似しなくていいのに。なにか、ラグビーの魅力の一つを失ったような気がして残念だった。 試合中に、上田昭夫氏によるプレーインフォメーションが導入されていた。プレーが止まる度に、そのプレーに対して随時解説してくれるというこの制度。ラグビーが分かりきってない僕にとってはうれしい試みである。上田氏は頭の切れる方で臨機応変にうまく解説してくれる。さすがキャスターである。 試合の方は見応えのあるシーソーゲームとなった。サントリーは小野澤の快速を生かし、得点を重ねる。神戸製鋼も大畑や苑田のトライで得点をあげる。それにしても小野澤はすごいと思った。体格的には決して恵まれている方ではないが、面白いようにグラウンドを駆け回る。20分に見せたディフェンス二人を振り切ってのトライは圧巻だった。結局、終盤に相手の疲れを突き、得点を重ねたサントリーが54−31で神戸製鋼を振り切った。小野澤は4トライを決め、MVP級の働きを見せた。 試合の終了10分前くらいから帰る観客が目立った。試合の流れ的にサントリーの勝利が濃厚になり始めた時間帯だったが、僕は本当に残念に思った。試合を最後まで見届けて、試合終了と共に両チームの選手達に大きな拍手を送る。このような姿勢が観客に根付かない限り、日本におけるラグビー界発展は有り得ないと思うのだが。 -
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