法大・大引選手インタビュー - 2003年06月09日(月) 日曜日に法政大学野球部合宿所に行った。初めて中に入ったがまず思ったことは「とてもきれい」だということ。まだ建って数年しかたってないということもあるが、とても野球部員何十人が生活している所とは思えなかった。 合宿所に行った目的は、野球部の大引啓次選手にインタビューするため。僕は、大学で学内新聞を作るサークルに入っており、そこで学内スポーツを担当している。今回、一年生ながら、東京六大学春季リーグ戦に全試合スタメン出場を果たした大引選手にインタビューする企画を僕が立ち上げた。 今年の法政はスター選手がいない中、守備重視の野球を強いられた。そんな中、今年入学した有望な一年生の起用が目立った。その一年生の中で特に有望視されているのが大引選手である。 大引選手は浪速高校二年春、センバツに出場し、ベスト8進出。二年の時からプロ球団から声をかけられるようになり、三年では明徳義塾の森岡(現・中日)、東海大望洋の長田(現・巨人)と並ぶ超高校級遊撃手の評価を受け、その年のドラフト候補にも上がった。高校通算15本塁打。 学内新聞に掲載する前に、一足先にこの日記でインタビュー内容を載せたいと思う。 Q春季リーグ戦を振り返ってどうですか 「自分の思い描いていた通りの神宮の雰囲気でした。あっという間に終わってしまったという感じです」 Qリーグ戦に臨む前の気持ちはどういうものだったのですか 「まさか自分が全試合スタメン出場できるなんて思っていませんでした。出場したら少しでもチームに貢献しようという気持ちで準備していました」 Q開幕スタメンに選ばれた時はどんな気分でしたか 「試合が始まる前はそれほど緊張しなかったんですが、実際に試合が始まってから緊張してきて、地に足が着いてない状態でした」 Qリーグ戦打率‘263について、どう感じていますか 「周りの人からは一年生だし、2割打てたらいいよみたいなことを言われましたが、自分の中では一打席一打席大切にする気持ちで臨んでいたのでもっと打率を稼げたんじゃないかなと思っています。どんなにいい投手でも必ず一打席一球は甘い球が来るので今回その球を見逃してしまった場面が多々あったので、悔いが残っています」 Q大引選手が自信を持つ守備について、なにかこだわりはありますか 「捕球してからの送球する動作を速くすることを心がけています。魅せるプレーより、堅実なプレーを目指しています」 Q打順のこだわりはありますか 「特にないです。どの打順に入っても一打席一打席大切にする気持ちは変わりません」 Q他大学の同学年の選手でライバル心を燃やしている選手はいますか 「今は自分自身のレベルアップとチームに貢献することで精一杯なので、特にいないです」 Q話が前後しますが、法政を選んだ理由はなんですか 「高校進学時に、大学に行くつもりで浪速高校に進みました。最初は関西六大学野球に興味があったのですが、高校の先輩で、僕の尊敬する新里さんが法政にいるということを知り、法政で野球がやりたい気持ちが強くなりました」 Q進路選択の際にプロに行こうとは考えなかったのですか 「高校の監督のところにプロの話が来てたようですが、僕自身、大学で野球をしたい気持ちが強かったので、その時点でプロに進もうとは考えなかったです。僕の親も大学に行くことを勧めていましたし、この決断は僕自身も納得しています」 Q高校二年の春に出場したセンバツは今振り返ってどうですか 「甲子園は自分の持っている力以上のものを引き出してくれる場所でした。準々決勝で宜野座高校に延長で負けてしまいましたが、甲子園では本当に気持ちよくプレーできました。センバツが終わった後、修学旅行があって沖縄に行ったのですが、その時に宜野座高校と再び交流があったりして、そういう意味でもいい思い出として残っています」 Q高校三年の夏の大阪府大会で大会通算5号本塁打を記録し、清原選手(巨人)の持つ記録に並んでいるわけですが、実感はありますか 「今でも全然実感はないです。その時は4回戦で負けてしまい、その悔しさの方がはるかに思い出として残っています。やはり、本塁打を打つことより、試合に勝った方が嬉しいですから」 Q大学に入り、合宿所生活には慣れましたか 「だいぶ慣れました。先輩方もやさしくしてくれますし、とてもいい環境だと思います」 Q部屋はどの選手と同部屋なのですか 「4年生の植山さんと同じです。同じ関西出身ですし、とても親切にしてもらってます。ご飯にも連れてってもらったりしてます」 Q休日の日は何をしてますか 「基本的に部屋にいますね。昼寝してるか、先輩に借りたマンガを読んだりしています」 Q目標とする選手は誰ですか 「巨人の二岡選手です。堅実なプレーをしますし、憧れの選手です」 Q秋季リーグに向けての目標はなんですか 「チームの優勝と、個人的には現在の三冠王獲得の記録(早大・鳥谷、法大・後藤が持つ二年春)を抜きたいという思いがあります。やはり目標は高く持っていたいです」 Q最後に、将来の目標はなんですか 「大学で実力をつけて、プロに行きたいと思っています。できれば地元の関西の球団でプレーできたらいいなという気持ちが強いです」 以上がインタビュー内容。 大引選手はインタビューの際、目線をしっかりと僕の方に向けてくれ、とても一年生とは思えない落ち着きぶりだった。 謙虚で、相手を思いやる気持ちを持っており、人間的にも魅力的な人だった。これからも謙虚さ、相手を思いやる気持ちを忘れずに頑張っていけば間違いなく、将来ドラフトで自由獲得枠でプロに行ける素材である。これからも応援していきたい。 ちなみに、大引選手の実家は神社らしいです。 -
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