ボクシングジムの日常 - 2003年06月03日(火) 今日は学校の帰りに友人と大塚に行った。友人が用事の最中、一時間程時間があったので駅周辺を散歩していたら、ある建物の中から激しい音が聞こえてきた。 その建物の周辺には、中年の男性や僕と同年代位の若者がガラス越しに建物の中を見学している。近づいてみると、そこはボクシングジムだった。 角海老ボクシングジム。元東洋太平洋王者・坂本博之をはじめ、多数の有力ボクサーを輩出し続けるジムである。坂本博之、前田宏行、榎洋之、阿部弘幸の「ひろゆき四天王」が在籍している。 トレーナーはエディ賞を受賞している日本屈指の名トレーナー田中栄民やソウルオリンピック銅メダリストのフセイン・シャーが務めている。 このジムには外にちゃんとした見学スペースが設けられている。ガラス越しだが、手の届く所にリングがある。僕が見に行った時間帯はガラス窓が開いており、僕もジムの室内にいる感覚で練習を見ることができた。 僕は大学で学内新聞を作るサークルに入っており、そこで主に学内スポーツを担当している。以前、大学のボクシング部に取材しにいったことがあり練習を生で見るのはこれが二度目である。 しかし、プロボクサーの迫力はやっぱ違う。 僕が練習を見学し始めてから数分後、僕と同年代と思われる小柄だが筋肉質の選手(白)と長身でリーチの長い選手(黒)とのスパーリングが始まった。最初は様子見な感があったが次第に激しさを増していく。白の選手が黒の選手の懐に入り込みパンチを連打する。黒の選手のスタミナが切れ始め、白の選手得意の左ストレートが面白いように顔面にヒットする。実力差は明らかだった。黒の選手の鼻や口からは血が噴き出している。それでも黒の選手は懸命に対抗し続ける。リングには血がこぼれている。僕の数メートル前で流血戦が繰り広げられている。リングには殺気が乱れ飛んでいる。 スパーリングが終わり、お互い何も無かったかのように坦々とヘッドギアとグローブを外し、リングから降り、また違う練習へと移る。 これがボクシングジムの日常の風景である。流血しようがそんなものは関係ない、というような空気がジム内では流れている。 僕はこの練習見学で終始圧倒され続けたが、同時に拳一つで勝負を決するボクシングの魅力にハマっていた。 家に帰り、インターネットで「後楽園ホールHP」を検索し、早速「お気に入り」に追加した。 僕が後楽園ホールに行って、ボクシングを初生観戦する日は、それ程遠くない。 -
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