「いつもにこにこ・みけんにしわなし」
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2000年11月24日(金) ヘコミ虫

大人も、子供も、なんでもないことで、すぐ、ヘコム。

昨日、通販で買ったコタツ布団が届いた。
小さなユニットバスくらいある大きな箱に入って。
こどもは箱って好き。
今朝から大喜びで、箱を使って遊び始めた。
入って、ふた閉めて、「ボクの部屋!」とモックン。
「ちがうよ!クマちゃんのおふろだよっ!」と、ミー。
マルは「ポッポ〜!」とそれぞれにご機嫌。
でも、やっぱりもめる。
箱を車に見立てて、モックンが外側に絵を描きはじめた。
正面にライト、バンパーを、後ろにランプとナンバープレートを描いたとき、
横にミーが、アンパンマンを描いてるのを発見!
「あー!描いたらアカン!!」
「だって、バスやもん。」保育園バスのつもりだ。
「ちがう!パジェロ!」ふむ。パジェロか。なるほど、正面に三菱マークが描いてある。
「バース!」
「パジェロ!」
どっちも譲らない。あっ。
「マル!描いたらメッ!」ちゃっかり、マルもクレヨンで参戦。
こういうときにへこむのは長男のモックンである。
やさしい子で、妹達を殴ったりはしないのは、親としてありがたいけど、
そこは、怒っていいのよ、っていうとこで、いつも自分でがまんして、へこんでしまう。
涙をいっっぱい目にためて、「アカンてゆーてるのに・・・。」
「だって・・。」ミーは、アンパンマンの横にメロンパンナも描き始めた。
「おかーちゃん!ミーが、僕のパジェロをむちゃくちゃにしてきた〜!」
困ったなぁ。箱はひとつだ。どうしよう。
「みんなが、この箱で、遊びたいんだから、みんなでちょっとずつがまんしようよ。
モックンは前と後ろを描いたんだから、横は、ミーに好きな模様描かせてあげようよ。」
「いやっ!だって、あんなへたくそなアンパンマンなんか・・・。」
「へたくそちゃうわっ!」(いや、言われなければそうとは見えませんよお嬢さん。)
モックンはへこみつづけて、ヘソを曲げる。
今日は、楽しみにしてたイモ掘りなのに、このままへこんだ気持ちで行かせたくないなぁ。

実は、今日は、母もへこんでいた。
自分のわがままさ加減に嫌気が差して自己嫌悪。朝ご飯も食べられないくらいのへこみよう。

「モックン。今日はな、おかーちゃんも元気ないねん。」
「それでっ?」(逆ギレ)
「でもなー、元気なくて、いつまでもぐずぐずして、ぐずぐずしてる自分が嫌になれへん?」「・・・・・・。」(まだ怒ってる)
「おかーちゃんは、いややねん。ヤダなぁ、ヤダなぁってそればっかり考えてるとな、どんどん、ヤなことばっかりになって、悲しくなるねん。」
「うん。」(ちょっとのってきた。)
「で、な?おかーちゃんはそういうの嫌やなぁって思うとな、ちょっとガンバろって思うねん。
ちょっとがんばって元気だそって思うねん。
ちょっとがんばって、お掃除したり、
ちょっとがんばって、お洗濯干したり、
ちょっとがんばって、自転車乗って、遠くまでお散歩してみたり、すんねん。
そうするとな、ちょっと出た元気が、だんだんふくらんでいって、いつもの元気になるねん。」
「ちょっとでも?」
「うん。はじめはちょっとでも。ふくらむねん。」
「ぷーって?おもちみたいに?」(やっと笑った。)
「うん。そしたらな、今までヤやなぁって思ってたこともな、あ、こうすれば楽しいことになるヤン!て気がついたりするねん。
たとえばな、ほら、ミーの描いたアンパンマンとこ、ひとつずつ窓の枠で囲ったら、」
「!パジェロにアンパンマンが乗ってる!」
「な?ヤな気持ちのままでおったら、ヤな事しか思いうかばへんの。だから、ちょっと元気だし。きっといいこと思いつくから。」

自分に言ってるよなぁ。
からげんきも元気。
がんばれ、モックン。がんばれ私。


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