川底を流れる小石のように。 〜番外編〜 海老蔵への道!
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2004年06月01日(火) |
六月大歌舞伎 初日! |
朝から雨。 ざあざさ降っている。 それでも何しろ初日なので、いつもよりはおめかしして出発! とはいえ、何故か私までとても緊張している。
外郎売り 団十郎さんの代役は松禄さん。 朗々とした声で若々しく好ましいものではあったが、 早口というよりは、ゆっくり大らかにのべていた。
ここに団パパがいたらな・・・と思うと、やはりどうしようもなく寂しい。
寺子屋 これはもう、素晴らしかった! テレビで観たことはあったけれど、 こうして舞台を生で観ると、どの方も熱演されていて、 そして玉三郎さんの千代の切ない母の気持ちに、もう涙なみだ。 終わってから涙をぬぐう私にお隣の方も、 本当に良かったわねえ〜としんみり。
口上 やはり今月は華やかだなあと思う。 雀右衛門さんも、すっかりお元気そうだった。 拍手が大きすぎて、それぞれの方の口上が聞き取れないくらいだ。 海老蔵さんは、こみあげるものをこらえつつ口上をのべられたようで、 その後、はらはらと涙をこぼしていた。 ぬぐうこともせずに、こぼれた涙がまた、たまらぬ。 先月の初日は、 ご両親や先輩方、周りの方へのありがたい気持ちや嬉しい気持ちの涙に思えたが、 今日の涙は、団パパの事を思っての涙なのかも。 にらみはさすがに素晴らしく、気迫のこもった美しいにらみだった。 これまた私も涙なみだ。
鏡獅子 どんななの?と心配していた小姓弥生。 やっぱり大きいし、肩のあたり、顎のあたりがガッシリしているんだけれども、 きれい。 扇の扱いを、ひっきりなしに練習している様子をテレビで見ていたが、 随分頑張ったのだろうな、という感じのできばえ。 弥生ちゃんの右の人差し指が真っ赤になっており、 ああ〜・・・と思う。 獅子の精になってからは、すごい気迫で踊っていた。 あんな迫力のある獅子ははじめて。 真っ白な長い毛を、ぐるんぐるん回す勢いに、息をするのも忘れるくらい。 連獅子を幼い頃から練習してきた様子もテレビでみたので、 獅子の舞いを観ていても、団十郎さんのこと思わずにはいられない。
傾城反魂香 雀右衛門さんがお元気そうで嬉しくなる。 吉右衛門さんとの、深い夫婦愛。
吉野山 菊ちゃんきれいだなあ。 この人の頬のあたりの色っぽい愛らしさがたまらなく好き。 菊五郎さんが扇を持って踊るところ、つい弥生ちゃんと比べてしまった。 体の一部といった感じで、さくっと踊るあたりさすが。
助六 いよいよ待ちに待った助六だ。 お弁当も腹八分。お手洗いもすませて、準備万端。
すっげーーー! 桜満開の吉原。 居並ぶ傾城たち。 そこへ現れる玉三郎の揚巻の道中! もう歌舞伎座が狭〜く感じられるほどの豪華絢爛ぶり! 玉さんの揚巻は、女の中の女というか、女も惚れる女というか、 ともかくきれいで品があって、気っ風がよくて格好いいのだ! くう〜!
助六の出。 ああ、これが語りなのだな!と身をもって体験できた。 若くてむこう気の強い、男助六ここにあり!という感じ。 何十回とビデオで観ても味わえなかった何かが、そこにはあった。 初役の頃よりも、ずっと色っぽく渋み凄みのある助六に思える。 もう目がはなせないまま、ともかく舞台に見入る。 俺の名前を聞いておけー!のあたり、 本当に待ってました!という気持ち。 これはキセルの雨も降ろうものだ。
通人さんのお遊びのところ。 ネタバレありでもいいっすか? 反転させておくんなさい。 白酒売の股くぐりのところ、今回は冬ソナのヨン様でくぐってた。 その後、松助さんが花道にさしかかると、NEWSのバレーボールの応援の歌が。 新海老蔵さんのことも、皆さん応援してやってくださいね!と通人さん。 嬉しかったなあ。
意休と再びまみえるも、紙衣の衣装の助六。 それをかばう揚巻との、目と目で交わす会話がまたなんとも。 色っぽくてくう〜っとなる。
海老蔵の助六が観られて、日本人でよかったなあーとつくづく思う。 1つだけ、ちょっと残念だったことは、 助六が白いタイツ?みたいなのを履いていたこと。 それって、色っぽくないよ海老ちゃん!と思ったのは私だけ?
ともかく興奮と、心地よい疲れのまま、 走り書きで書いてしまったけれど、 いい足りないことばかり。
今月も、大変なことになりそうだわい。
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