川底を流れる小石のように。  〜番外編〜  海老蔵への道!
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2003年12月26日(金) 幕見。その3 千秋楽!

 午前中だけ仕事して、午後は大掃除。
 4:30には掃除も終わり、解散〜。

 このまま歌舞伎座に駆けつけるにはチョト早いと思い、スタバで一休み。
 (ここで一つ目の間違い)
 さらに今日は銀座で降りて、ウロウロ。
 新之助襲名のでっかいポスターが、地下鉄の駅に張りだされてると聞き、
 それを見てみたいと思ったからだ。
 (ここで二つ目の間違い)

 それがいけなかった。

 まず、真っ先に寄り道せずに歌舞伎座に行っていれば、
 一つ目のお芝居のラスト10分だけ出る新之助が見られたはず!と気がつくのが遅すぎ。
 さらに、いくら千秋楽とはいっても、
 三階B席は1つふたつ空いてるんじゃねえか?と思ったのだけど、
 たどり着いた時には、当日券の窓口はとっくに閉まってた。
 そして、1つ前の踊りから、幕見に入れば、
 人気の最後の演目は座ってみられるぜ!と思っていたのに、
 ポスターが見つけられずにウロウロしていたら、ちょっと遅れて、
 幕見の窓口もいったん閉まってた。
 しかも考えることは皆同じらしく、
 踊りの時からすでに「立ち見です!」の張り紙がー!

 なので結局、寒空の下、1時間以上も立ちんぼして開場を待ち、
 さらにやっと入れても、芝居を今日も立ち見する羽目に・・・・。

 ちぇ〜と思いつつ並んで待ってると、
 みるみるうちに列は伸びて、
 後ろの方の人達は「立ち見でも入れないかもしれません」と言われていた。

 開演前、見やすそうな手すりのポジションをコートで確保。
 冷えた体でトイレに並ぶ。
 開幕ギリギリに手すりの位置に戻ると、
 隣の日本語の達者な外人さんに、
 「コレは、いる!のシルシですか〜?」と聞かれてしまった。
 「はい、いる!のシルシです〜。
  一人で来たし、トイレ混んでたの〜」と変な日本語で答えたら、
 「ああーそうなのねえ」と笑われた。
 暗くなってからもゾクゾクと立ち見客がつめかけ、
 見やすいハズのポジションも、立錐の余地もない程に混み合う。

 見渡すと、へっぽこな西側の席ですらギッシリ満員。
 やっぱり千秋楽だねえ。
 大向こうのかけ声も、あちこちから飛びまくってた。
 熱気がすごい。

 新之助の坊主に惚れ込んで、スキをみてはベロベロ舐め回す牛娘の役は、
 片岡亀蔵さんが怪演していて面白いのだが、
 今までは、ペロペロと舐め回す真似だけしていた。
 それが今日だけは、本気でベロベロと舐め回すので、
 新之助も本気で嫌がり逃げ回り、
 芝居の流れが一瞬止まるほどの、組んずほぐれつ。
 場内は大爆笑の渦〜!
 今までも、いちいち手ぬぐいで、舐められた腕や耳や頬をぬぐいつつ台詞を言うのだったけど、
 今日は、マジで拭いていた。
 わはは。
 匂ったりして、いや〜な顔までして見せて、
 マニア(?)にはたまらん一幕に。

 そんな新之助の素(?)を見られただけで、今日の疲れも吹っ飛ぶっちゅうもんだ。

 場内の熱気や、新之助亀蔵のアドリブ(?)に負けじと、
 勘九郎、福助も熱かったが、
 やっぱり破壊力は新の勝ち。
 (そんな破壊力もどうかとも思うけど、楽しいからヨシとする)
 むしろ、少し蓮っ葉すぎでは?と思っていた福助の「おきわ」が、
 せっせと、笑いや取っ組み合いの収集をしてやってた。

 勘九郎が河豚の毒で殺されるシーン、
 勘九郎は大阪から流れてきた元女形のてぬぐい屋という設定なので、
 ピラリと裾から真っ赤な長襦袢がはだけて倒れるのだが、
 昨日のクリスマスバージョンでは、サンタのアップリケ、
 今日は?と思って見ていたら、
 赤に白い文字でクッキリと「大入」の文字が。
 満員の幕見から眺めてるせいか、そうそう!とばかりに気持ちよかった。

 私の前には手すりがあるから楽だが、立ち見2列目の人たちは、さぞ見づらかろうと思ってたが、
 後ろの若いカップルが、楽しい!来て良かったね!入れてよかったね〜!と
 ささやき会うのを聞いて、嬉しくなる。

 とにもかくにも、しんどいながらも大満足で、今年最後の歌舞伎座にお別れ。
 来年も通うぜい!
 まってろ歌舞伎座!さあこい海老蔵!ってなもんだ。

 そうそう、結局寄り道の甲斐あってポスターは見つかり、携帯カメラでぱちり!
 睨んでご覧にいれまする!のポーズ。
 ポスターからでも睨まれると縁起が良さそうだぜ、などと眺めつつ、帰宅。

 
 ○○追記○○
 その昔から、市川宗家に睨まれると、その年は風邪をひかないと言われていたそうな。
 口上でも、このポスターのような美しい元禄見得が見られるのでしょうか?
 わくわく。


   追記オマケ

 先日26日分としてアップした分ですが、
 ここにコピーしておきます。

 あけましておめでとうございます。
 新しい一年も、おそらく成田屋な年になることと思います。
 どうぞよろしくおつきあいください。

 使い勝手の違う、よそのお家のパソコンからにつき、
 用件のみ更新させていただきます。

 万が一、ちょっとでも新之助に興味をもたれた方がいらっしゃいましたら、
 明日2日の夜、19:00より、
 NHK教育『初春江戸のにぎわい』という番組で、
 歌舞伎座から生中継がある予定です。
 めったにない生中継で、ライブな新之助を楽しんでみてはいかがでしょう?
 後半の「花街模様薊色縫」(さともようあざみのいろぬい)
 通称「十六夜清心」に清心役で新之助が出ます。
 松竹HPより。
 【十六夜清心】
 極楽寺の所化清心(新之助)は、扇屋の遊女十六夜(時蔵)となじみ、女犯の罪で寺を追われます。二人は心中を決意し、稲瀬川に飛び込みますが、十六夜は俳諧師の白蓮(左團次)に助けられて、その愛人となり、清心は泳ぎが得意のため死にきれず、せめて十六夜の弔いをしようと、通りかかった小姓の恋塚求女(梅枝)の金を奪い、殺してしまいます。その場で死のうとする清心ですが、雲の切れ間から月が覗いた瞬間、ふと、思います。この犯罪を知っているのは、お月様と自分だけ。ならば……と、非道な悪の世界へと足を踏み入れてゆきます。江戸後期の退廃的な世相を反映した、背徳の美しさが妖しい世話物。黙阿弥ならではの、聴かせる名せりふにも事欠きません。時蔵、新之助ともに初役。新しいコンビの魅力にも、未知の楽しみが膨らみます。(平成十六年一月)

 私も新年早々縁起がいいわい!とばかりに、
 今から、とても楽しみにしています。
 
 
 とりいそぎ、お知らせまで。
 ではたま!


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