川底を流れる小石のように。 〜番外編〜 海老蔵への道!
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歌舞伎の筋書(プログラム)は2種類ある。 一見同じ表紙ではあるが、 月の後半になると、その月の舞台写真が挿入されるのだ。 なのでチケットを買うときも、出来れば20日すぎにしようと思うのだが、 諸般の事情でそうとばかりもいかない。
今月は月の半ばにすでにチケット手配済みの分は見終えていたので、 筋書をどうするか・・・。 贔屓の役者さんがいれば、やはり写真入りを手に入れたくなる。 だから、不便ではあったが、まだ筋書を買わずに済ませてきた。
これは、やっぱり幕見に行くしかないでしょう! だったらやっぱり実盛物語だな。 久々の幕見で張り切って出かける。 これは観たいところだけを、席は4階ではあるが、 700円〜900円の当日券で観られる仕組み。 一般(?)のお客さん達とは、入り口も違うし、中でもしっかり区切られていて、 食事や売店へは行けないのだが、 その区切られぶりが、また面白い感じ。 実盛は900円だが、クーポンを持っているので700円。 舞妓の踊りも一組になっていて、お得な気分。 席を確保して、見渡すと、外人さんがいーっぱい。 ほほう。 座席は2列しかないのだが、 1列目は、ワカモノや歌舞伎好きっぽい人、そして大向こうさんなど。 2列目は殆どが外人さんだった。 後ろの席で、ひたすら歌舞伎の説明をする英語の会話。 あのストーリーの複雑な実盛でも、こうやってくわ〜しく説明するんだろうか?と ちょっと不安になる。 でもでも、せっかくの(おそらく)はじめての歌舞伎見物なのに、 前の席の日本人に「おしずかにねがいます」と言われて悲しかった・・・等と、 異国の人の思い出に残るのは嫌だなあ〜と余計な心配をしてしまう。 踊りがはじまってみると、私のお隣は大向こうさんだった。 「なりこまやっ!」などと、声をかけてる。 ちょっとかけ方が初々しく、上手いとはいえないが、 五月蠅いほどにはかけてなかったので、安心。 これが、へっぽこ大向こうさんの隣だったら最悪だろうなーと思う。 そして後ろの英語で詳しく説明しつつ「HAHAHAHA!」などと笑う、 見た目どこから見ても日本人のおじさんと、外国人のお嬢さんは、 一幕目の踊りだけ見て、帰っていったのでホッとする。 あとは、斜め後ろでむずかってる外人の赤ちゃんが、どうか寝てくれますように〜。
「実盛物語」は遙か4階から眺めても楽しめた。 ここからは花道は全く見えないのだが、 馬上の引っ込みだったので、ちゃんと見える! おおー何度観てもすばらしい! 他のベテラン俳優の実盛だと、ここはゆったりと引っ込むらしく、 颯爽と駆け抜ける新之助を、目に焼き付ける。
念願の筋書きも買えたし、幕見ワールドも堪能し、満足。 給料日前だし、クリスマス前だし、 さくっと帰宅。
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