なべて世はこともなし
日記アーカイブ(インデックス)へ|前日の日記はこちら|翌日の日記はこちら
|アイルランド真実紀行へ
2007年02月11日(日) |
Snigel的アキバ日記…現金求めて湯島まで |
本日、ひでかすはインフルエンザで寝込んでおります。狭い家の中の話、私に伝染するのも時間の問題かと。そうなったら逆に日記の更新が増えたりして。…って冗談抜きで40度近い高熱になりシャレになってません。種無しスイカになるー(←意味不明)。ひでかすの会社および関係者の皆さま。明日、ひでかすは会社を休みます(ちゅうか休ませます)のであしからず…誰も見てないだろうけど。
かくして、福岡空港から羽田空港に向かった私。そのまま渋谷に飲みに行きました。で、翌日は土曜日。今回の日本での滞在で唯一24時間フリーになれた貴重な時間。この時間を無駄にするわけにはいきません。かくして昼前から向かったはうちのじーさんばーさんの家の近所のブックオフ(私にとっての「イナカのおじいちゃんおばあちゃん」は東京の下町に住んでいるのです)。
このブックオフ。行くたびに背中にうすら寒いものを感じる。コンビニとかと同様従業員はたぶん店長など数名以外は全部バイト。それ自体は一向に構わないのだが、このバイト君たちの徹底的にマニュアル化された動きが怖いのだ。
まず、レジに行くと、前できちんと手を揃えて45度の角度まで頭を下げて「いらっしゃいませ」と言う。最初はたまたまレジで当たったバイト君が新人か何かでマニュアルを真に受けているのかと思いきやどうやらそうじゃなくて、そうするように徹底的に教え込まれているようなのだ。その先の対応も確かに丁寧であることは認める。だけど、完全にマニュアル化された動きをみていると「お前には主体性がないのか!」と叫びたくなる。
たぶん、これはブックオフに限った話じゃないし、日本にずっと住んでいたらそんなことは思わないのだろうけど、ウェイターが注文を取りにきて自分の隣の椅子にどっかと座って世間話を始めるような国に住んでいると、どうもこのマニュアル通りというのが気持ち悪く感じられてならない。
ともあれ。ブックオフではあまりいい本が目に付かなかったので、そのまま地下鉄で上野に出てそこから神田神保町へ。三省堂書店や書泉グランテなどで目についた本を買う。
そのまま徒歩で向かったは秋葉原。神保町から秋葉原は実に不便で電車や地下鉄で行くことはほぼ不可能。強いて言えば御茶ノ水駅まで歩いて総武線などに乗ることも可能ながら、丘の上の駅まで歩くくらいなら、ずっと歩いて行ったほうがむしろ楽。
かくして15分ほど歩いてアキバに着(つまり歩いてもたいした距離じゃないということ)。去年の日記にも書いたとおり、アキバにヨドバシという黒船がやってきてアキバの勢力地図が一気に塗り替わってしまった気がする。そして、オタク文化に関しては私にはもはさっぱりわからない話になってしまった。駅近辺でメイド服を着たお姉さんが客寄せをやっていて「ああ、これが冥土喫茶のお姉さんか」と感心してしまう始末。
私がアキバに来た理由はもちろん冥土喫茶(単に言葉遊びをしているだけなので「メイド喫茶」と「冥土喫茶」はちがうとかオタク文化の解説は謹んでご遠慮いたします。ましては「ノーパン喫茶」などと言い出すあなたは間違いなくおじさんです)に行くためじゃなく、ノートパソコンを買うため。ちょうど数日前に新OSのWindows Vistaが発売されたので、今ならばWindows XP搭載のノートパソコンが投げ売りされているのではないかと期待していったわけ。
で、最初はまったく知識がないままに店を回り始める。お店の店員さんたちと雑談をしてうるちにだんだん知識がついてきて、今の最新のプロセッサは何かとか、メモリはどのくらい必要かとかがわかってくる。アキバを一通り回ると、自分がどのPCを買いたいかがわかってきた。それは
Windows Vista Home Premium搭載でインテルのCore2 Duoが入っていて、メモリは増設して2GB。ハードディスクは100GB以上あること。
…ってこれのどこが投げ売り商品なんですか。最新モデルじゃないかい。いつの間にか予定ががらっと変わってた。
で、ある機種に目をつけた私はそれを目当てに2周目に突入。上にも書いたけど、アキバのヨドバシの客の入りがすごい。コンピュータの売り場は土曜日とはいえ身動きができないほど。それなのにほかの店は店員が暇そうに立っている始末。昔のアキバの賑わいが全部ヨドバシに吸収されてしまった感じ。こりゃヨドバシの一人勝ちというやつだな。その昔、某社某店に勤めていた私にはこの賑わいがちょっと懐かしかったりする。反面もう人混みはうんざりとも思うけど。
ヨドバシではその私が目をつけていた商品は売り切れで、ヨドバシモデルというハードディスクが20GBほど少ないモデルが5000円ほど安く価格設定されて売られている。ただ、最新モデルということもあってかポイント還元は10%と控えめ。それでも良かったのだが、実はヨドバシには私のとっては致命的な欠陥がある。つまり、免税をしてくれないのだ。
いや、正式にはしてくれる。だけど、免税とポイントカードの併用は不可。で、免税は5%でポイントカードは10%だからどちらが得だかは自明の理。20万円もする買い物だから消費税は1万円となり決して無視できない数字。
で、私は価格交渉をして歩こうとするのだが、まず、この商品はなぜかほとんどの店で品切れになるほどの人気商品。つまり、私の目のつけどころは非常に正しいと言えると思うのだが、反面商品がないものの価格交渉などできるはずもなく。結局、20万円の商品に3万7000円分の増設メモリを免税分も入れてタダでつけさせて、ついでにメモリ取付無料、ついでにスカイプ用のヘッドフォンもつけてニコニコ現金20万円ぽっきしで交渉妥結。新製品にしては悪くないかな…と思う反面、もう少し頑張ればあと5000円くらい安くなったかなとも思うが(←それは欲張りすぎ)。
で、ここからが大変だったのです。財布の中に20万円も入れて持ち歩くアホタレではないどちらかというと小心者の私。まずはお金をおろさなければいけない。アキバの外れにある銀行のATMへ。…降ろせない。日本の某銀行のカードを入れるも機械は「このカードはお取り扱いできません」との冷たい表示。
そこで思い出した。そうだ。このカードは不正防止のためにカードでの出金を停止してるんだった。その出金停止を解除するためにはインターネット上から解除しなくてはいけない。
で、探すんだけどないんだ。インターネットカフェ。ようやく見つかったのはマンガ喫茶(間違っても冥土喫茶ではない)。たかだかネットを数分するために例によってのマニュアル店員に会員証を作らされて、個室に案内される。1畳ほどの個室にはフットレスト付きの椅子。なるほど。最近の若者はこんなところで夜を明かすのか…と「お前いくつのオッサンだよ」と突っ込まれそうなことを考える。
で、たった数分ネットに行っただけで入会金を含め500円も取られて(損した気分)、そしてさっきの銀行のATMへ。…まだ降ろせない。この時点ではまだ気がついていなかったのだが、バカな私は郵便局と某行以外ではお金をおろせない設定にしてしまっていたのだ。
気は焦り始める。何せ明日の朝には成田に行ってそのままダブリンに戻る。で、もう夕方の6時を回っている。つまり、ノートパソコンを買うのは今が最後のチャンス。アキバを2周も回ったので自分の中ではすっかりノートパソコンを買う気になっている。いまさら買わないで帰るというテはない。
仕方ないからBank of Irelandのカードでお金をおろすべく郵便局のATMを探すが、これがまた見つからない(今にして思えば、あったとしてもたぶん限度額はかなり低めに設定されていたと思われるが)。アキバをとっくに離れて湯島の駅のあたりを焦りながらさまよっていると見つかったのは某行のATM。ダメもとでカードを突っ込んでみたら、おーい、もはや神様にも見離されたよ。「カードの1日の引き出しの限度額を超えます」との表示。
ん?待て。
落ち着いて考えると、「引き出しの限度額を超える」ということは金額を変えればお金をおろせるのか?試してみると、お金が出てきた。で、財布の中の金をはたくと…なんとかあったよ20万円。それを持って某家電量販店に戻る。
で、実に小心者の私は本当はちょっと歩いて湯島の駅に戻るのが一番便利なのに20万円のノートパソコンを抱えて暗い道を歩くことができずに(←どうもアキバとParnell Streetをいっしょにしてるような気が…)秋葉原の駅から帰宅。そのあと、さらにお菓子だ食料品だサランラップだを買いに近所の店に。今日買いこんだ本も入れて30キロほどの荷物をスーツケースに詰めて翌日成田に向かったのでした。
で、帰りのヒコーキの話は…続く。
|