なべて世はこともなし 日記アーカイブ(インデックス)へ|前日の日記はこちら|翌日の日記はこちら |アイルランド真実紀行へ
Q州のSnigel家の実家、諸般の事情により車が数台あります。…と言っても私が大金持の御曹司…なんて訳はなく、人が捨てたようなおんぼろな車が数台あるだけの話なのですが。 ガ、ガ、ガ、ガルウィング? こんなアホなドア、西部警察(だっけ)の中でしか見たことがありませんでした。こんなもんが世の中に本当に存在したんですか?こんな車をどっかから拾ってきたうちの父とは一体…。しつこいですが、この時点でマーチに乗換えときゃ良かったです。 ともあれ、苦労をしてドアを閉めて出発。うちから高速道路を走り、某所へ。なるほど、BMWはエンジン音もいいし、加速感もいい。などとBMW大嫌いを標榜しつつ、運転を楽しみ始めた私。高速を降りてすぐの交通量がほとんどない国道を走っていると、道端から旗をもった制服姿のオッサンが飛び出してきました。「止まれ」とかいう旗を持ってますな。 ビバ!春の全国交通安全運動 そう。スピード違反で検挙されてしまったわけ。この片側2車線でなんの障害もない下り坂は50キロ規制らしく、そこを私は71キロで走っていたそうな。あのー、私はそれなりに気をつけていたのですが…アイルランドだったら絶対100キロ近いスピードで走っていたと…などとは全く言い訳になってませんが。以下、捕まった私はもちろんですが、捕まえたほうにも災難という名のコメディーが始まります。 まず、車から降ります。例のガルウィングで。お巡りさんの目は点になってます。すごく恥ずかしい。 警官:「ええと、スピード違反です。あの下り坂の終わりにカメラがありまして、その前を50キロ規制のところ71キロで走行されてました。恐れ入りますが、こちらの車の中でお話を伺いますので、お運びいただけますか」 で、バンの中にて…。 (別の)警官:「恐れ入ります。免許証を拝見できますか」 私が提示したのはアイルランドのAA発行の国際免許証。何せ日本の運転免許証など当の昔に失効してます。お巡りさん、かわいそうに完全に困惑してます。そりゃそうだ。国際免許証がここで出てくるなんて思ってもなかったろうから。 警官:「国際…免許…ですか?」 私:「そうですが、何か?」 警官:「ええと、あの、海外にお住まいですか」 私:「はい」 警官は上司に相談。で、上司は無線でおそらく本署と話している模様。あからさまにパニくっているのがわかり、笑える。 警官:「あの、日本の免許証は?」 私:「アイルランド発行のこちらの国際免許で運転してます」 また警官は上司と相談。 警官:「Snigelさん。あの、パスポートはお持ちですか」 私:「はい?なんで日本人の私が日本国内でパスポートを持ち歩かなきゃいけないんですか」 警官:「…そうですよね」 また上司と相談。すると、上司がじきじきに出てくる。 上司:「Snigelさん。あなたのケースは実にまれなケースなんですよ。国際免許で運転されている方はたいがい外国人でパスポートの携帯が義務づけられているわけですが、あなたの場合、もちろん日本人ですから…日本人ですよね?」 私:「見ての通り、日本人です。 上司:「そうなると、当然パスポート携帯の義務はないんですが、ただ、この国際免許が有効かどうか確認できないわけですよ」 私:「2006年4月1日発行って書いてあるじゃないですか」 上司:「そうなんですが、これが日本上陸の日付の証拠にはならないんですよ(意味不明)。そういうわけなんで…」 おっと、これは違反揉み消しか?ラッキーと心の中でほくそえんでいると… 上司:「パスポートを持って本署に出頭してください」 がくっ。世の中そんなに甘くないのねん。 考えてみれば、明日アイルランドに帰るとか言えばよかったものの、ばか正直な私は、翌々日に高速を使いかなりの時間をかけてパスポート持参でO分県警の某警察署に出頭。青切符を窓口に提示してしばらくすると、交通課の署員が出てきて… 署員:「あのー、Snigelさん、今日は、どういった御用で」 お前らが来いといったんだろうが! そんなわけで、青切符一枚、15000円なり。まあ、点数が無関係なのがおいしかったといえばおいしかったですが…。なんとなくおんぼろマーチで走ってたら、例え同じスピードでも検挙されなかったと思うのは間違っているでしょうか。 教訓:やっぱりBMWはろくな車じゃない(どうしてそういう結論に至る?)
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