なべて世はこともなし
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2005年12月03日(土) スウェーデンからの超越友人

師走です。だからかどうかは知りませんが、毎日忙しいです。このくそ忙しいのに、スウェーデンから友人がほぼ抜き打ち状態でやってくるわ、その数日後には、今度はチェコ人の友人がやってくるわ、飲み会に参加しなきゃ行けないわ、行きたくもない会社のクリスマスパーティーに参加しなきゃいけないわ、日帰りでロンドンに行くだ(自分でそうしたんだろ)、日帰りでマンチェスターに行くだ(同)、21日にははやばやとホリデーに入るわ(2週間も休みを取るな!)で、ほとんど息つく暇なしです。


だいたいが、うちに1週間ほどお泊めさせていただいている、スウェーデンの友人、かれこれ9年前からの友人で、当時彼女は17歳で、私は21歳…ああ、あの頃僕らは若かった…(遠い目)…という話じゃなくてですね、彼女の行動は、予測不能。


数日前。日ごろ全く鳴らない私のケータイが鳴る。


彼女:「遊びに行っていい?1週間くらい泊めてくれる?」
私:「いいよ。いつから?」
彼女: 「30日」
私:「ええと、それって(カレンダーをめくりながら)…あさってやん。もっと早く言えんのか!」



一時が万事こんな感じ。彼女とは、フランクフルトヒコーキ大ボケ乗り遅れ事件(日記に既出のようなそうじゃないような)など数々のアホなことをしつつ、かれこれ10年来のつきあいになってしまっている。


ほんで、今回の彼女の行動もほとんど人智を超越している。ヒコーキの中にケータイを忘れてきたのはご愛嬌として、金曜日、会社から帰ってくると、


彼女: 「今から街に行くからつきあわない?」
私:「いいよ。どこいくの?夕飯でもおごってくれるの?」
彼女:「あのね、リクルートメントエージェンシーにメール送ったら、今から来いって」



なんですと?


私:「ハァ?」
彼女:「アイルランドで仕事をするってのもいいかなーって思って」


…。あんたねえ、洗濯の洗剤を「アタックの代わりにトップもいいかなー」というノリで「スウェーデンの代わりにアイルランドでの仕事もいいかなー」というのはやめてくれ。だいたい、かれこれ一年つきあってる男がいるんだべ?その辺を突っ込むと


彼女:「だって、スウェーデンには仕事ないもーん」


…。かわいそうな彼氏。


で、今日(土曜日)はヒサンだった。月曜日にすでに面接があるというので、リクルートスーツがいると言い出して買い物につきあわされた。12月のクリスマス前のひっちゃかめっちゃかな街には行かないと決めてたのに、最初の土曜日でさっそく挫折。


で、まあ、Pennysから始まって、a wearにRiver IslandからBT2に至るまで、思いつく限りすべての店に連行される。で、断りゃいいのに、LUASにのってDundram Shopping Centreまで連行される始末。


おかげで、女性が行く店の大体の値段と客層が掴めた。それにしても、ダブリンの土曜日の店の荒れ具合というのはものすごいの一語に尽きる。床に商品が散乱しててもだれも拾おうとしないのだ。私なんか、気がつかずに踏んづけてしまった。あれを誰かが買うんだからどうかしてる。


なぜ棚が乱れるのかというのも納得が行く。H&Mで鏡の前に立つ彼女の横にいたのは日本的にいえば中学生くらいの女の子二人。棚にかかったマフラーを見て(コテコテのダブリンアクセントだったのでちょっとエセ関西弁で翻訳)、


女1:「みてみて、これ、めっちゃゴージャスやわー」
女2:「ほんまやなー、めっちゃええやん」



そこにあった、白いアクリルのマフラーをフックから取り出して、首に巻いてみる。そこまではいいのだが、その巻いた商品のマフラーをなぜか床に投げ捨てていくのだ。こいつら。正確に言えば、フックに架け直すのではなく、フックの上に乗せて、当然バランスが取れないもんだから、フックから落ちたマフラーを彼女たちは知らん顔。こういうのを見ると「アイルランドって駄目な国だなあ」と思わざるにはいられない。


で、思いつく限りの全部の店を回って、買ったのはPennysの一番安いジャケット。


5時間悩んで買ったのは一番安物かい!


Dundram Shopping Centreのこれまた連行されたスタバで頭を抱える私の姿が午後6時過ぎに目撃されたかどうかは定かではない。


おまけ。まだスタバが珍しいアイルランド村ではいつもこんな行列ができてます。






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