なべて世はこともなし
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2005年11月18日(金) 長期滞在(予定)者必見:アイルランドの知られざる長期滞在権

もう1ヶ月も前の日記にこんなことを書きました。


ちなみに、この石の上にも三年寝太郎の法則で、アイルランドで5年働くともらえるご褒美って御存知でしょうか?市民権じゃあありません。その話は…眠くなったのでリクエストがあれば続くということで。


その後、読者さんからの反応が鈍かったこと、さらに、 「このことは書かないで」というある筋からの要望があったりなんかしてしばらく放置していたのですが、複数のお問い合わせがあったことですし、本日、いよいよ発表です。アイルランドで5年仕事をした人、する予定のある人、必見です(というか実はみんな知っていたりしたら赤っ恥だな)。


アイルランドで、5年間、合法的に就労する(つまり「就労許可証」を保持して仕事する)と長期滞在権(Long Term Residency)というのがもらえます。これ、要は、今まで1年ごとの更新だったビザが、5年間有効になるわけです。あのイミグレーションオフィスに毎年行かなくていいというだけですでに朗報ですが、実は、これにはとんでもないおまけがついてまして、この長期滞在権をもらうと就労許可証が不要になります。


そう、転職自由。今までもいちおう転職は可能でしたが、新しく就労許可証を取り直すことが雇用主側に嫌われて、実際のところは転職は困難でした。しかし、この長期滞在権をもらえば、転職は自由になるわけです。そろそろ転職したいと思っていただけにこの情報が耳寄り。ただ、あまりに話がうますぎると思ったけど。


というわけで、司法省(Department of Justice)に問い合わせてみました((01) 616 7700)。電話に出ないとか何とか悪い評判ばかりを聞いてましたが、機械でたらい回しにされつつもちゃんと電話はつながり、かつ、かなり親切ていねいに教えてもらいました。要件としては、上に書いているとおり、「5年間合法的に仕事をしていたら申請できて、許可されればむこう5年間アイルランドに滞在することができ、就労許可証は不要。で、申請したら、3-4ヶ月で結果が出る」とのこと。


それじゃあと、申請しました。ちなみに「申請書」なんてありません。自分で手紙を書きました。それに、ガイジンカード(Certificate of registration issued by Garda National Immigration Bureau)、パスポートのコピー、今まで持っていたすべての就労許可証の写しを添えて。ただし、私の場合前の会社の分の就労許可証は紛失、前の会社もどうやら無くしたかなんかで結局もらえなかったので数枚欠けて提出しましたが。


ちなみに住所は…
Department of Justice, Equality &Law Reform,
Immigration and Citizenship Division,
13/14 Burgh Quay,
Dublin 2
そう、イミグレオフィスの上にあるらしいですな。


まあ、言われたとおり3-4ヶ月待つことになるんだろうなあと、気を長くして、しばらくはこの件は忘れることに。ところが。わずが1ヶ月後に司法省から手紙が来まして…


「あなたの長期滞在権が認可されました。この手紙をもってイミグレオフィスまで来てね」


まじっすか?


というわけで、例のBurgh Quayのイミグレオフィスに行ったところ、


「2010年までアイルランドにいてもいいよ」


というハンコをあっさりともらいました。ついでにガイジンカードのハンコのカテゴリーもStamp1からStamp4とかいうカテゴリーに変わりました。これ、調べたところ、Stamp1は就労許可証の保持者、Stamp4は認可された難民、アイルランド生まれのコドモ、アイルランド人(またはEUの人間)と結婚した人で就労許可証はいらない。で、職業訓練にも参加できる…ということらしい。ということは、もしかしてFASも使えるの?(これは今この日記を書くためにリサーチしての新発見。すごく得した気分。)


こんなに簡単でいいんだろうか?と思うくらい簡単。おかげさまで私は、今じゃ転職自由の身になりました。これって、精神的にかなり救われますよ。アホアホ上司にも文句を言えますし(言ってます)、すごく気が楽になりました。


で、イミグレオフィスで興味本位で「5年経ったらどうしたらいいの?」と聞いてみました。すると、


係:「アイルランド国籍申請すればいいじゃん。はっはっはっ」


という答えになってない答えが返ってきました。さすがいい加減王国。


ちなみに、8年経つと(つまり、この時点から3年後)、「無期限の滞在許可」がもらえるそうです。それさえもらえば、アイルランドに骨を埋めることは可能ですね…ってそんなつもりは毛頭ありませんが。


ええと、これを読んで申請しようという方、ttp://www.justice.ie/80256E01003A21A5/vWeb/flJUSQ5YUK7K-en/$File/Permission.pdf(コピペでお願いします)に情報が載ってます。ただし、いい加減王国アイルランド、申請に何が必要かなどの本当に必要な情報は載ってませんが。あと、パスポートの有効期限が5年より短い場合、その短い期間分(パスポートの有効期限までの期間)しか許可が下りないそうなのでご注意を。


で、この私が調べた限りに唯一「長期滞在権」のことが載っているこのページも、司法省のホムペの片隅にこっそりとひっそりと置かれていただけでした。たぶんですが、あまりこの情報、広まってほしくないと思っているんじゃないかというきらいがあります。だとしたらごめん、司法省さん、こんなページでもろにばらしちゃったよ。あと、いつも通りですが、情報には気をつけているつもりですが、間違ってても責任は取れないので悪しからず。間違っていた場合や補足が必要な場合は教えてください。




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