なべて世はこともなし
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|アイルランド真実紀行へ
2004年03月25日(木) |
ダブリンバスとチキンカレーの切っても切れない関係 |
昨日の日記を書き終えて、カレーを食べて、残ったカレーをお弁当箱に詰めて翌日のお昼もカレーを食べました。考えてみると、なんてつつましい生活。
で、その日の夜、ちょっと訳ありで、ダブリンバスの社員食堂で夕飯を食べることになりました。たぶん、私が関係者以外の日本人初ではないでしょうか。あんなとこで、メシを食ったアホタレは。
社員食堂は、オコンネル通りから数メートル引っ込んだところにありまして、「関係者以外立入禁止」の看板が掲げられています。…なのに、私が入っても何のお咎めなし。中は100人くらいは入れそうな社員食堂。
当たり前といえば当たり前ですが、お客は全員ダブリンバスの運転手。もっと正確に言うと、ここ、ダブリンバスの社員食堂じゃなくて実はCIE、つまりバスエーランなんかも入った社員食堂なんだけど中にいるのはなぜかダブリンバスの社員のみ。ともあれ、ノーチェックで入れるけど、ここで堂々とメシを食うのはかなりの根性がいります。トリニティカレッジのように、学生の振りして学生食堂を使うというふうにはいかないと思います。
で、注文すべくカウンターに行ってみた。
私:「何があるの?」 係:「チキンカレー」 私:「…それと?」 係:「チキンカレー」
選択の余地なしかよ。
これで三食連続チキンカレー確定!!
で、私をここに連れてきてくれた知り合いの運転手さんに聞いてみた。
私:「今日はチキンカレーしかないの?」 運転手:「今日もチキンカレーしかないの」 私:「へっ?」 運転手:「ここ、昼は何種類かメニューがあるけど、夕食はいつでもチキンカレーしかないの」
なんちゅう社員食堂やねん!
つまりなんですか。もしいつも夕方から夜にかけて勤務して、かつ、いつも食事を社員食堂で済ませている人は毎晩チキンカレーを食べているわけですか。
ダブリンに住んではや5年。ついに、ダブリンバスの最高機密を知ってしまった私。すなわち
ダブリンバス運転手の元気のもとはチキンカレーだった。
そう、チキンカレーなしでは夕方7時以降のバスは運行されないのです。あの11時30分ダッシュの最終バスも、運転手がマイクを使って歌いだすナイトバスもみーんなチキンカレーが彼らの元気の源なのです。ダブリンバスがなければダブリンの市民の足はなくなります。で、チキンカレーがなければダブリンバスの運転手は存在できません。この三段論法で行くと
ダブリンを支えているのはチキンカレーである
という「ダブリン、チキンカレーの法則」が成り立つわけです。
というわけで、今度夜にバスに乗ったら、運転手さんに
「今日のカレーはどうだった?」
と聞いて見てくださいね。ちなみに私の感想。
「ルーはまあまあだがご飯柔らかすぎ。量がめちゃくちゃ多かったので翌日胃がもたれた」
もしかすると、ダブリンバスの運転手が民営化を極度に嫌がっているのは、このチキンカレーが食べれなくなることを心配しているから…のわけはない。
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