なべて世はこともなし
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2003年07月14日(月) 土曜日のだらだら日記。アイルランドでの日常が垣間見れる...かな?

土曜日のお話。…別に大事件が起こったわけではありません。Snigelの休みの日の平凡な過ごし方からアイルランドにおける日常生活を垣間見てもらおうという企画です(などと言うとかっこいいが実際は何も考えてない)。オチも事件もないくせにだらだら長いぞ(通常の2回分の分量です)と最初に警告しておきますので読んで後で文句を言わぬように。


午前9時。起床。当然といえば当然。金曜日自宅で飲んでいただけで日付が変わる前に寝たのだからそんなにいつまでも眠れない。


天気がやたらいいことに気がついてまずはシーツの洗濯。洗濯機ががんがら回っている間、自分の部屋でメールのお返事を書く。


午前11時。洗濯終了。洗濯を干したはいいが、インターネットで訳のわからんページを発掘してしまい、それに見入る。気がつくと午後1時。慌てて街に出かける。


近所のニュースエージェントでバスのチケットを買う。店員のインド人と思われる兄ちゃんに根掘り葉掘り質問される。挙げ句に勤務先まで聞かれる。なんだか「艶めかしい目」で見ていたのはきっと気のせいだろう。


この前来たSamanthaのゲイの友人が私のことを「かわいい」と思ったという情報はきっとガセネタだろう。ちなみにSnigel、ゲイの同僚や友人はおりますが、その方面には才能を開花させておりませんし、今後もさせるつもりはありません。…それにしてもここではヨーロッパにおける日本男子、女性には悲しいくらいモテないのに(一部の)男性にはそこそこモテる。喜ぶべきか悲しむべきか。


で、バスで街へ。車で行っても良かったが、駐車料金と、駐車場の出入庫の手間ひま、それに天気等も考えて久しぶりにバスで行くことに。バスは程なくやってきて、そのまま街へ。


オコンネルストリートに着くなり私は帰りたくなる。人が多すぎ。天気がよかったこともあって、みんなタンクトップも含めて薄着。お腹からたわわなお肉がはみ出している女性多数。


と同時に夏が来ればやってくるイタリア人・スペイン人のお子様(推定12歳から16歳くらいがメイン)方もシティセンターに多数。ラテン系の陽気なお子様大歓迎。楽しそうに町を歩いて、歌うようにイタリア語を話しているのを見るとこっちまでうきうきしてくる。ただねえ、


10人横一列になってオコンネルストリートの歩道を占領すな。しかも牛よりもゆっくり歩くな。



(資料写真。写真と本文はカンケーありません。ないんだってば)


…その横一列でゆっくり歩く様、おまえらはGメン75なのかと聞いてみたい。


…そんなドラマイタリア人のお子様が知るはずもなく(それに当時彼らはまだ生まれてなかったという説も)。


そんなイタリア人、短パン・サンダル姿のアメリカ人観光客の間を擦り抜けてテンプルバーの行きつけの美容室へ。ここに通いはじめてすでに3年。何時の間にか常連になっていた。


予約の時の電話での会話。


店長:「XX美容室です」
私:
(あ、この声は店長だと思いながら)「すいませーん、土曜日、XXさんを予約したいんですけど」
店長:「午後2時でいい?」
私:「いいっすよー」
店長:「午後2時、Snigelさんね」
私:
(唖然)「なんで私って分かるのよ?」
店長:「声で分かるって」



…考えてみたら恐ろしい店長です。私は店長に髪を触ってもらったのは私をいつも担当してくれる女性が産休だった時一度だけ。それなのに私の名前(いうまでもなく私は中国人のように西洋風の名前なんてつけてませんよ。コテコテの日本人の名前です)を覚えている。やっぱ客商売で成功する人は違うというべきか、それとも私が美容室くんだりでまで目立っているのか(たぶん後者に100000ルピー)。


ここまでかいて気がついたが、そういえばなぜかあの美容室、男性客を私以外でほとんど見たことがないし(たぶん50人にひとりとかいう感じだと思う)、ましてやアジア人の客なんて見たことない。考えてみたら、アイルランドでの男性の常識は恐怖のバーバーに行くことで美容室に30ユーロもかけるのはただのアホタレなのだろう。


未だに私の同僚の男性は私が美容室に行くことを分かってくれない。「金の無駄」と信じて疑っていないようだ。少なくとも「アイルランド版・バーバーの恐怖」を読んでくださった読者様には分かっていただけると信じているが。


で、午後2時5分前に美容室。5分前に着くあたりがまだ日本人の気質が抜けきってない。で、小一時間かけて髪を切ってもらう。


美容師さん:「今日はこれからどうするの?」
私:「うーん、Duke Streetのパブ、表にテーブルがあるからそこで飲んでるよ。読みかけの本も持って来たし」
美容師さん:「髪も切ったし、見せびらかせるね」
(←私というヘタレモデルはともかく、彼女はアイルランドの一流店で働き、かつ、某テレビ番組でのヘアメイクの担当をしているので自分の腕に絶対の自信を持っている)
私:「そうだね。じゃ、紙にマーカーで『この髪はXXが切りました。電話番号679-xxxx』って書いて。それ首から下げとくから」
美容師さん:「嫌よ!私今日はWitness
(ギネス主催のコンサート)に行くんだから。私ね、彼とね今日ねWitnessのコンサートに行くの。彼ったら…」(以下親ばかならぬ彼女ばかの彼自慢につき省略)


こんな感じでいろいろ話す。で、私の声はでかいから目立ってんだろうなあ。


で、髪を切ってもらい、今度はコンタクトレンズを買いにグランフトンストリートの某メガネ店へ。受付は信じられないくらい丁寧で礼儀正しい。けっこうかわいい女性(推定私よりちょっと年上につき萎え)と四畳半くらいの密室で検診。で、日本と同じような(ちゅうか全く同じ。あごを乗せて双眼鏡のようになった機械の中を見ると地平線と道路と気球が見えるやつ。メガネ屋コンタクトレンズを使う人ならなんとなく覚えがあるでしょ)機械を使うのだが、その機械を使う前にペンライトのようなもので私の目を照らして実際に私の目を見るのだが、センセイの鼻息が顔にかかって、変な気持ちを起こした…という風に当然話は行かず、あまりに荒い鼻息に閉口する。


そういえば、お客さんと電話で話している時もたまにいるのだ。鼻息の荒い女性(男性もだけどさ)。例えばうら若き女性とこんな会話。結構かわいい声できっとかわいい女性と勝手に推察。


私:「分かりました。お調べしますので少々お待ちいただけますか」


(ホントは保留ボタンを押すべきなのだが、血液型B型の私は受話器をアゴに挟んだままコンピューターのキーボードを叩くことが多い)


女性:「フーーー、フーーーン、ハーーーー、ハーーーーッ」(注:鼻息です。誰が何と言おうと)


…あんたと勤務中にテレフォンセックスするつもりはないのですが…(勤務時間外でもやりたくないが)。


で、その鼻息の荒いセンセイとの会話。どうやら問診表もどきを埋めたいらしい。


センセイ:「持病は?」
私:「アレルギーがあるくらいかな」
センセイ:「家族にガンで死んだ人は?」
私:「たぶんいない」
センセイ:「高血圧(hypertension)の人は?」
私:「いない」
センセイ:「糖尿病(diabetic)の人は?」
私:「いない」
センセイ:「緑内障(glaucoma)の人は?」
私:「いない」
センセイ:「職業(occupation)は?」
私:「え?それってどんな病気ですか?」



…ずっと病名を聞かれていたので完全にフェイントをかけられてしまった。


「え?オキュペーションとかいう病名、聞いたことないよ」


とひとりで焦った私はやっぱりアホタレですね。センセイは笑ってました。


で、一通り検査を終えるとセンセイは


センセイ:「目に傷入ってるね。2週間後に再検査。あ、それまでコンタクトしちゃだめよ。あと今日コンタクトレンズはお売りできません。ちゃんと2週間後に来るように」


で、受付に行くと


受付:「それでは今日の検査費を頂きます。お支払いは現金にされますか。それともクレジットカードにされますか?」
私:「あ、クレジットカードで」



ちなみに私の銀行口座、給料日まであと2週間あるのに32ユーロしか残ってません。クレジットカードで払わないと生活費がなくなる(クレジットカードの支払いは来月かながず来るので行き着くところ問題の先送りというやつですな)。


受付:「申し訳ありません。クレジットカードの端末が壊れてまして。現金のみでの承りになるのですが」


なら最初から聞くな。ヴォケッ!


私:「いくらよ」
受付:「44ユーロです」



財布の中を見ると、20ユーロ札2枚と5ユーロ札一枚。よかった、足りた…ちゅうか


今月の生活費、どうせいと言うんじゃ。こらっ!

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