なべて世はこともなし
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|アイルランド真実紀行へ
2003年07月10日(木) |
ついに完結。アイルランド入院体験記(8) |
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金曜日の夜に風邪のために近所の医者に行き、盲腸の疑いをかけられそのまま病院へ直行。そしてそのまま入院。その日の晩に緊急手術を宣告されたものの、盲腸にしては元気がよすぎるということで手術が延期され、土曜日には食事を許され、その日の午後にはついに痛みも何もなく、日曜日には自分が病院で何をしているか分からなくなった…というのがこれまでの話の流れですが、そのまま日曜日の夜もぼーっと病院で過ごす。細かい話は省略。書くのが面倒になったんじゃなくて、土曜と全く同じで目新しく書くことがなかったりするのだ。
他の患者さん等と話す機会が何度かあったがどうも私はものすごい幸運の持ち主らしい(意味のない入院自体がものすごい不運だという説もあるが)。やはり最初の晩(の朝5時)に病室に入れたというのがまず奇跡に近いというわけ。ただ他の患者さんと話すのはある意味辛かった。何せ自分が病院で何をしているのかさっぱり分からないのだから。
で、翌月曜日。朝ご飯が終わりしばらくすると、私の主治医ミスターアイルランドが他の若い医師を引き連れて登場。
ミスターアイルランド:「退院してよし!」
…かくして月曜日の朝11時、私は晴れて自由の身になりました。
自宅に帰るなり、自分の部屋の掃除をして、ついでに庭の芝を刈って、週末できなかった洗濯をして…おーいこれのどこが病人なんだ?
で、この日記を書くに当たっていったい病院で何をしてもらったかを考えてみた。
医師の診察:推定10回程度。 点滴:1000mlを2本。ただし2本目は半分で中断。食事もしっかりしていたので意味なし。 薬:痛み止め等を含め何一つも処方されず。退院に当たっても処方なし。 その他:毎晩寝る前に注射1本。3泊4日だったので計3本。
…以上です。あのー、誰か分かる人は教えてください。
私は何のために病院に3泊4日もいたんですか?
で、この注射、何の意味があったのかよく分からなかった。最初は盲腸の化膿止めか何かでこれが役に立ったのかなあとも思った。そこで知り合いの看護婦さんに聞いてみた。
看護婦さん:「ああ、それ寝る前にお腹に打ったやつでしょ?それはね、ベッドでずっと寝てると血液の循環が悪くなるからそれを防いだり床擦れを防ぐ注射よ」
なんですと?
注射すらも意味なし?
私は何のために病院に3泊4日もいたんですか?
医師の意味のない診察。意味のない点滴。そして意味のない注射。
もう一度だけ聞かせてください。
私は何のために病院に3泊4日もいたんですか?
アイルランドで今日も空きベッドを待ってくる患者の皆様。救急病棟の廊下で不安な夜を過ごしている皆様。皆様に私はここに手をついて謝ります。意味のない入院をして申し訳ありませんでした。
さっきの知り合いの看護婦さんの言葉。
看護婦さん:「アイルランドの病院は本当に必要な人を入院させないで、必要ない人を入院させて何を考えているのかしら」
…そのとおりだと思います。
ま、VHIのおかげでびた一文払わなくていい訳だし、日記のネタに八回も困らなかったのでよしとするか。ただ、私の「今まで入院をしたことがない」という健康記録は、28年と3ヶ月で切れてしまったことがちょっと口惜しい。
8回にわたりおつきあいくださいましてありがとうございました。皆様のご乾燥をお待ちいたしております。さらに皆様からの体験記も広く募集しております。お笑いのネタになりたい方・怒りの告発をしたい方、どうぞご遠慮なくメール・掲示板にてお寄せくださいませ。
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