なべて世はこともなし 日記アーカイブ(インデックス)へ|前日の日記はこちら|翌日の日記はこちら |アイルランド真実紀行へ
ドイツに行ってもネタにしない時の方が多いです。理由は簡単。読者の皆様はどちらかといえば私の不幸な話を期待しているフシがあり、作者のシアワセな話など読みたくないと思われていると思われるので。ましてや作者の身の下話など読みたくもないでしょ?(書きませんよ。念のため) 写真だけじゃあ何も分からないですね。ここMobile(「モーバイル」ではなくドイツ語的に「モービレ」と読むのが正解)は作者が世界で唯一また行ってもいいと思っているナイトクラブです。もう何度も書いているとおり、作者はアイルランドのナイトクラブなるところが大嫌いです。この5年以上近寄ってもいません(実話)。あの異様な暑さと汗臭さ、げろ込みでみんなが考えているのはわいせつ行為のみ(かなり穿った見方と怒られるかもしれませんが)…というあの空間、私の性にはまったく合いません。 が、このMobileは、中のセクションは3つ(入口近くのビリヤードがある部分、バー、そしてダンスフロアー)に分かれており、中は決して混みすぎていないから暑すぎない。そしてバーセクションなら音楽もうるさすぎないので声を張り上げずとも話ができる。そして何よりも客が変に着飾っていたりはたまたわいせつ行為ばかりを考えていると言うわけでもなさそうな雰囲気(少なくとも私が見る限りではね)。 音楽も、くだらないヒットソングや音楽なんだか雑音なんだか分からないテクノなどからは一線を画したなかなか渋いいい選曲をしてます。私の数少ない経験から言わせてもらえばここは世界でいちばん楽しめるナイトクラブです。そんなもんがドイツの片田舎にあるというのは驚きの限りですが。(余談ながらこれらの写真はオフィシャルサイトから勝手にパクってきてるのでバラさないように) 問題はですね、このいとしのMobile、ついにそのドアを閉めてしまう(営業を終了する)らしいんですよ。愛された人ほど早死にする、美しい月下美人の花はかくもはかないなどなど陳腐な例えを出すまでもなく、素敵なものほど先になくなり残るのはどうでもいいものばかりというのは全世界に共通してある問題かも。 で、それだけなら無理して行くほどのことはないと私も思います。が、私にはこのMobileにはそれだけではないひとかたならぬ思い入れがあるのですよ。 その理由 ここMobileは3年前にMausiと私が出会った場所 …でもあるのです。 上に書いたような理由でナイトクラブなどと呼ばれる場所が嫌いな私。そんな私が旅行(ハノーバー万博を見るだけのため)で訪れただけのドイツで偶然にもナイトクラブに行き、で、偶然にも 毒食らわば皿までということで、書きかけた以上最後まで書いてしまいますが、この3年までに訪れたMobileのダンスフロアーでひときわ輝いていたのがMausiでした。これまた奇跡以外の何者でもないのですが、普段の私からは考えられないことに彼女をダンスフロアーからバーセクションに招きまして、ビールを片手にカウンターの椅子に腰掛けいろんな話をしました。これが私たちの出会いです。 この時に座った席も未だそのままに残っているのですが、それももう長くなく私が次回ドイツに行った時にはこの席はおろか、このMobile自体なくなってしまっているのです。…私が無理をしてでもMobileに行きたかった理由がお分かりいただけたでしょうか。 かくして、再び訪れたMobile、再びカウンター席に腰掛けていろんな話をしました。そしてMausiはダンスフロアーへ。そこで見たMausiは、3年前に輝いていたMausiと同じ…ある意味ではもっと輝いていました。 …こらこらこら、そんな大きな石を投げるな。ましてやブロックを投げるんじゃないよ。ね?なんで私がドイツの滞在日記のネタにしないかわかってくれたでしょ?こんなのろけた彼ばか自己満足日記が続いたらそりゃ誰も読んでくれんわな。 でもやはり寂しいですよ。思い出の場所がなくなるというのは。噂では経営者が代わって存続…という説もあるようなのでぜひとも少なくともあのダンスフロアーとバーカウンターだけはあのままで残っていてほしいと思います。かなわぬ希望でしょうが。 日記才人の投票ボタンです(ご協力感謝)
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