なべて世はこともなし
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|アイルランド真実紀行へ
2003年02月18日(火) |
超越パスタと超人ハルク |
今週の私は11時から7時までが勤務時間というシフトです。前にも書いたような気がしますが、このシフト、私は大嫌いです。何せ、朝は確かに8時から始まると時に比べ格段に余裕があるものの、この「余裕」は「無駄」に他ならないわけで。ただ、何もせずにぼーっとしているだけで無駄に時間が過ぎていきます。半面、いざ勤務時間が終わると、もう一日も終わり。7時ともなるとジムに行く気もしませんし、買い物に行こうとももうたいがいの店は閉まってます。
先週末ダブリンにいなかった私は、買い物にも行ってません。で、月曜日の夜、腹が減ったと台所の冷蔵庫と自分の食べ物の棚を引っかきまわすも、見つけたのはパスタとツナ缶とパスタソースだけ。しかもパスタソースはトマトソース。…一瞬悩みましたが、すでに来月分の給料は全額クレジットカードの支払いに充てることが(本人が望む望まないに関係なく)決まっている私。考えてみれば、給差が入っているのと同じような状態です。かくしてチャイニーズテイクアウェイなどを取るお金もないので、仕方なく、この3つでSnigelスペシャル、ツナのトマトソースパスタを作りました。しかもパスタソースが足りなかったので、アイリッシュに習ってケチャップを足す素晴らしさ。
ゲロまず
でした。そりゃそうだ、トマトソースとツナが合うわけがない。やってることは、一昔前のビンボー学生と何ら変わらない。アイルランドに住んでいる限り、私は日本国憲法の言う「健康で文化的な生活」を営むことは遠い夢のようです(日本に住んでいないんだから日本国憲法は意味がないのか)。日本で「アイルランドで就職したい」と思っている方、これを読んでもあなたはまだアイルランドで就職したいですか?まあ、「お前がビンボーなだけだろ」と言われりゃ、私は返す言葉がありませんが。
かくして、私は貧乏ながらも少しでも「健康で文化的な生活」に少しでも近い生活をするため、買い物に行くことに。が、冒頭に書いた理由のため、勤務終了後に買い物に行くことはできません。そりゃ近所の店は開いてますよ。でも出来る限り近所の店では買い物をしたくない。高いし、なんとなく鮮度にも問題があるような気がする。ほら、主婦の方はあんまりコンビニで買い物をしたがらないでしょ(←ホントかよ)。あれと同じ。
ではどうしたかというと、私は発想を変えて、朝、勤務が始まる前に行きました。…とはいえ、郊外の大型スーパーに車を停めて…なんて呑気なことをやっている暇はありませんから、会社への通り道にある中型のスーパーということになります。
そこで目をつけたのは、通勤路にあるIceland、Irelandじゃありません。Icelandです。この店、別にIcelandの会社というわけではなく(考えてみれば紛らわしいともいえなくもない名前ですが)、ここの専門は冷凍食品。反面生鮮食品、たとえば野菜は一切置いてません。野菜が欲しければ冷凍ものを買うことになります。
私はこの店で買い物をすることはほとんどありません。理由は簡単。うちの超小型冷蔵庫。冷凍庫は直冷式で霜とりが面倒なので私は使っていないのです。誰も面倒を見ない冷凍庫。扉は凍りついてしまっていてちょっとやそっとじゃ開きません。そんなもんの手入れをするくらいなら、冷凍食品を買わない方がなんぼか楽かしらん…というのが私の発想。
私が訪れたIceland、表紙写真(←この日記を「過去ログ」でお読みの方のためにいちおう写真にリンクを貼っておきますね)でもお馴染みのBallyfermotというとんでもない「よくない」エリアにあります。
数台しか止めれない駐車場に車を停め店の入口に。自動ドアの前に立つもドア、開きません。中に数人のお客がいるところからして、開店時間前というわけではなさそうです。自動ドアのセンサーが壊れているのかと思い一歩下がってみるが無反応。見上げるとドアの上にセンサーがあるのでそこに手をかざしてみるがやはり無反応。
すると後ろから超ガタイのいい地元のジャージ姿のおばさんがやってきて、
むん!
と両手でドアをこじ開けます。その姿はまさに超人ハルク。おばさんはドアをこじ開けるとずんずんずんと中に入っていきます。
(注:私の趣味・好みとは対極の存在ですので念のため。)
そっかー、Ballyfermotではこうやって自動ドアを開けるのか。
ダブリンに住んでかれこれ5年が経ちますが、まだまだ知らないことだらけです。
で、あまり時間のない私はパンなど必要にして最小限のものをカゴに放り込んでさっさとレジへ。所要時間2分以下。レジに行くと、朝早いせいかレジはひとつしか開いておらず、そのレジはトローリー(買い物カート)いっぱいに冷凍食品を満載したおばさん二人組。こんなに冷凍食品を買うってことはさぞかし大型の冷蔵庫か冷凍庫を持っているんだろうなあ…と感心する私。まあ、冷凍食品ばかりを食べさせられる家人がシアワセかどうかは多いに議論の余地があるところですが。
ところがこのおばさん方、レジで大モメ、「あれはいらない」「これはこっちに変えろ」と大騒ぎ。そのたびにレジのおばさんが冷凍食品の棚から別の商品を持ってきます。またレジのおばさんものんびり歩くし、しかもその商品が気に入らないと客のおばさん二人も騒ぐし。
所要10分。気がつくとレジの前には結局買わなかった冷凍直品の山ができてます。
あのー、これ、冷凍庫に急いで戻さないと溶けるよ。
小学生でも知っている常識、一度溶けた冷凍食品は再冷凍してはいけない…という大原則に従えば、レジの前に冷凍食品を放置するなどもってのほかだと思うのですが。…よくわからん買い物体験でした。ひとつだけ確実に言えることは…もう行きたくないぞ。BallyfarmotのIceland。
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