なべて世はこともなし
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2002年12月15日(日) あの「良品計画」がダブリンに進出

土曜日。ダブリンバスのおかげですっかり書き忘れてましたが、新しい店を見物に行きました。その名は


無印良品


西武グループのおなじみの「無印良品」という名のブランド。ロンドンにあるのは知ってましたが、何を血迷ったかダブリンにまで出店。


問題の店はダブリン一の繁華街、Grafton Streetからわずかに入ったところ。店自体は推定50平方メーターのフロアがふたつ。平たく言って狭い。日本の平均的な無印良品の店舗の売場面積の半分くらいと推定される。


中に入ると不思議な感じがした。自分がどこにいるのか分からない。中には小柄な日本人女性店員がおり(たぶんバイヤーさんではないだろうか)、しかも商品はすべて日本語で表記されている。なんとなく自分が西武百貨店かどこかにいるような錯覚を覚える。


で、品揃えは、なんとなく雑貨が並んでいるが、売場面積の制約のせいもあってか少し物足りない感がある。とはいえ、無印がダブリンにもあるというのは驚きとしか言いようがない。


もしかしたら土曜日に無印で働いていらした女性がこの日記をお読みなのではないか…ということをちょっと恐れつつ、一言だけ言わせてくださいませ。


高い。


高すぎる。


陳列線の話じゃありません。値段の話です。


そもそも日本の無印もそんなに大きな値ごろ感はない。「無印」という名のブランドゆえ、値段は決して安くはないものの、高くはない。そういう微妙な価格設定。


たとえば「押入収納ケース」


日本のスーパーの特売なら980円程度で同等品が買える。無印では1200円。スーパーの特売の方が安いがとはいえ無印はいつ行ってもその商品がその値段で売られているという安心感がある。で、ある意味日本の文化といっていい押入収納ケースをダブリンで売りはじめたその事実には敬意を表する。


だけどさあ、日本語で思い切り1200円と書いてある商品を39.95ユーロ(4800円程度)で売るのはちょっと…。そりゃ、関税に輸送費その他がかかるのはよく分かる。だけど日本で1200円で売っているとわかっているものを40ユーロで売られても…残念ながら買う気にはならないです。


この価格設定はほぼすべての商品にあてはまり、だいたい日本での価格の2−4倍の値段が設定されている。これじゃあダブリンの人たちもものめずらしさはあっても買う気にはならないような気がする。


そもそもこの店は誰をターゲットにしているのだろう。ダブリン在住の日本人とすると客数が(ロンドンなどに比べると)あまりに少なすぎる気がするし、地元の人間となると、たぶん値段が高すぎて手が出ないような気がするのだが。


無論天下の西武はちゃんと考えて出店したのだろうから私などの心配は全く的外れなのでしょうが、さあ、どうなりますやら。まあ、うちのビジネスパークの何も考えずに出店したとしか思えない家具屋もまだ続いているから案外うまくいったりして。

無印さん、セールのときは掲示板に告知入れてくださいね(はあと)。



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